« 1 月 17 日というと | Main | どっかーん »

Jan 19, 2007

日本は NATO との連携強化を

いきなりタイトルで結論を書いてしまいましたが、そういうことです。
もっとも、地理的な位置関係を考慮すると、NATO "加盟国" になるのは難しいでしょうけれど。

日独伊三国同盟の場合、地理的に隔絶していて直接の行き来が難しい相手と「三軒長屋入り」をしてしまったのは、どうみても失敗です。でも NATO の場合には太平洋を挟んだ同盟国・アメリカがいるので、事情がまるで違います。故に、三国同盟と絡めて NATO への接近を批判するのは、的外れもいいところでしょう。そういう主張をしている人がいるかどうか分かりませんが、一応、予防線を。

冷戦期には、NATO といえば「西欧をソ聯軍の侵攻から防衛する組織」と言い換えてもよかったのですが、冷戦終結後には、そんな定義は当てはまらなくなってきています。"Operation Allied Force" を初めとしてバルカン半島で紛争に介入する、最近だとアフガニスタンで ISAF の指揮権を担当する、といった具合に、活動範囲は過去の枠組みをはるかに超えています。

そうなってくると、平和維持活動その他で自衛隊が NATO 諸国と関わる機会が増えるだろうと思われます。そして、アメリカ以外の国とも付き合いを広げられる (結果として視野を広く持つことができる) というメリットもあります。さらにいえば、NATO が実施している演習や作戦行動にオブザーバーを送り込むぐらいのことをしても、絶対に損はないはずです。NATO が地中海でやっている "Active Endeavour"なんか、日本の近所で洋上阻止行動を発動することになったら、きっと参考になるんじゃありませんか ?

余談ですが、もしも NATO に加盟することになった場合、国防予算を対 GDP 比 2% ぐらいまで引き上げるように求める話がセットになる可能性が高いと考えられます。東欧の新規加盟国がコミットしているのが、おおむねこの水準なのですね。

|

« 1 月 17 日というと | Main | どっかーん »

Comments

SEATOにANZUSはいかがですか、えぇ~SEATOにANZUS
中学受験の山だったが、大学入試の時には崩壊
http://www.awm.gov.au/korea/origins/anzus/anzus.htm

Posted by: sionoiri | Jan 19, 2007 at 08:28 PM

そういうものもありましたね~

面倒だから、"North Atlantic..." を "New Alliance..." の略にして、地域限定ではない安全保障機構にしちゃいましょう (マテ

Posted by: 井上 | Jan 19, 2007 at 09:01 PM

ロシアがいやがりませんかねえ。
地球儀で見れば欧州、北米、日本列島と3方向からぐるりとNATOに取り囲まれる訳ですから。

Posted by: Hi-Low-Mix | Jan 19, 2007 at 09:39 PM

>ロシア
そのための上海バンスキングじゃなくてスパンキングじゃなくて…

Posted by: sionoiri | Jan 19, 2007 at 10:07 PM

>ロシア
いや、それも狙いのうちでして… うわーなにをするきさま (ry

Posted by: 井上 | Jan 19, 2007 at 10:30 PM

SEATOを復活させて日本を加盟させるのは、どうですかね?或いは民主主義国家による環太平洋同盟。これにインドを加えれば中国も下手に動くこともできなくなりそうだけど。SEATOを復活させることでNATOが周辺有事で動かなかった時、保険としてSEATOを利用する手もあるし、日本を加え、地域大国のオーストラリアと空母を持ってるインドが入っていれば心強いですからね。軽空母(といえるのか)持ってるタイも参加すれば、マラッカ海峡をインドと一緒に封鎖して、中国の貨物船やタンカーを中国にいけないようにすることも。もっとも、今のタイの情勢には問題ありだけど。最近、中国が自国の低軌道周回衛星を実験で地上から撃墜したとか。ケスラーシンドロームも当然だけど、米中による第二次冷戦という感じがしてきて心配ですね。

Posted by: 通行人 | Jan 20, 2007 at 02:26 AM

NATOの拡大で懸念されるのは、参加国が増えるだけ参加国同士の利害関係、位置関係による有事への対処や考えの違い(有事の場所が離れすぎて対岸の火事は他人事であまり軍を派遣したがらないとか)で有事への対処を鈍ることが多くなること。イラク戦争が良い例。それよりも、周辺地域だけで固めて、対岸の火事では済まされない為に機敏に動ける組織を編成し、地域ごとに分割した方が良いと思ってるけど、どうですかね。それでも、塵も積もればだから、複数の機構が連携できるなら、有事で協力できる部分は協力する流れができれば良いけど(NATO+SEATO)。同時に片方が動かない場合には、もう片方を保険としておくという感じです。将来的にはNATO+SEATO+北米三ヶ国の(米加墨)地域同盟という同盟の協力体制が実現できれば、面白そうだけど。

しかし、最大の問題は国内事情。日米安保の活動地域の限定、憲法第9条の集団安全保障への制約が問題ですね。憲法第9条の言う戦争が「侵略戦争」を意味することから、自衛権が行使される「自衛戦争」は否定されないけど、集団安全保障で起き得る「制裁戦争」の扱いがどうなることか。

Posted by: 通行人 | Jan 20, 2007 at 02:48 AM

>ロシアがいやがりませんかねえ。

そうなる為にはウクライナとベラルーシのNATO加盟(及びEU)が課題になりそうです。後は、中央アジアの民主化が進み、中央アジアとの同盟関係ができれば、中国も牽制できるようになります。

追記、SEATOが復活するなら、欧州の国々がSEATOから消えた方が良さそうですね。特にフランスの存在は足かせになりそうだし。

Posted by: 通行人 | Jan 20, 2007 at 02:55 AM

非同盟路線というビルマとインドが入らないのは当然なんですが、インドに対抗するためにパキスタンが入っていたSEATO。でも、「東パキスタン」の独立で「SEATOの役立たず」とパキスタンは脱退。
旧ビルマとパキスタンが中国の回廊と化して分断される!といってもまぁ説得力ないか?やはり、パキスタンとミヤンマーは上海5+2かしら、特に後者はASEANの多数決制に好い顔しないだろうし、「天竺情勢キキキリン」

フランスは要りません!ニューカレドニアとタヒチは引き受けます?レユニオンもなぞのイタイイタイ病が治ったら考えます。
#でもフィジーと東ティモールで手一杯?

Posted by: sionoiri | Jan 20, 2007 at 09:11 AM

SEATO を名乗るかどうかはともかく、日本・オーストラリア・シンガポール・インド・アメリカあたりが中心になって環太平洋版 NATO を形成、NATO との往来を活発化させるというのは、SCO への対抗手段として "あり" かも。

もっとも、中国や北朝鮮のことを抜きにしても、オーストラリア vs インドネシアとか、南沙諸島界隈とか、ミャンマーとか、いろいろと域内対立のネタが尽きないのが難しいところです。

ウクライナについては、NATO 加盟の話がないわけではないのですが、すぐには難しいようです。

Posted by: 井上 | Jan 20, 2007 at 08:33 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« 1 月 17 日というと | Main | どっかーん »