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Oct 05, 2007

ミャンマー軍のグダグダ

別に、ミャンマーで起きていることについて政府側の肩を持つ訳じゃないんですが、一応、こういう話もあるということで。

なんでも、JDW 誌が入手した内部資料によると、ミャンマー軍はウソの報告、デタラメな調査、記録の残し方がいい加減、というグダグダぶり。指揮官は私腹を肥やすわ女道楽の度が過ぎるわ。その一方で、兵卒は食い物の質が悪い上に安月給、休暇は極めて不規則にしか与えられず。しかも、やっと給与を上げてもらってもインフレで食いつぶされてしまい、意味ないんだとか。

そのせいもあって、2006 年の 6-9 月に発生した 9,497 名の人員減は、その大半が脱走という始末。脱走対策を図っても、2005 年と 2006 年の同期で比べると 8% も人員減が進んでいる有様。2005 年 12 月にミャンマー陸軍の大隊長クラスが集まった会合で作成された資料によると、全部の大隊が半分以下まで定員割れしていて、AWOL (Absent Without Leave : 無許可離隊) が 4,701 名。

それでも装備を調えないと始まらない、でも諸外国は制裁措置を講じていて売ってくれない、ということで頼りになるのは中国様。最近でも、国産化を図っている艦艇に載せる目的でディーゼル主機などを中国から購入。中国の Shaanxi Diesel Engine がフランス製品をライセンス生産しているのですが、ライセンス生産品を第三国に輸出するには本家の仏 SEMT Pielstick 社と、その親会社・独 MAN Diesel SE 社の承認が必要なはず。ミャンマーと中国が、この問題をどう解決したかは謎です。ひょっとすると無許可で勝手に輸出 ?

あと、ミャンマーに対してはインドが食い込みを図っていますが、これは中国がミャンマー経由でベンガル湾方面に橋頭堡を作るのを防ぐ狙い。といっても相手が相手だけに大っぴらには動けず、BN-2 アイランダー軽輸送機を提供したり、人員の訓練を引き受けたり、といった程度だそうですが。

つまり、はっきりいっちゃえばミャンマー軍自体も相当にグダグダなんですが、それでも組織があって指揮系統があって武器を持っていれば、丸腰の民間人よりもずっと強いから、軍事政権を維持できているわけです。もちろん、背後にいる中国様の御威光もあるわけですけれど。

参考 :
JDW 2007/8/1 "Myanmar receives frigate engines from China"
JDW 2007/4/4 "Myanmar army report spotlights morale problems"
JDW 2006/4/5 "Army conditions leave Myanmar under strength"

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Comments

もう少し外交のうまい国なら、大国(?)に挟まれた状況を利用するんでしょうけど……

ミャンマーが中国に見放されて、軍政がgdgdになったところで民主政府が立って、そこにいきなり中国が攻め込んで国が無くならないことを祈りつつ……

Posted by: TB&SH | Oct 06, 2007 at 11:12 PM

中国の後押しで民主政府が立つとはとても思えないので、インドの浸透に期待、でしょうか。でも、中国がそれを黙って見ているとも思えませんし。

ミャンマーは半島国家ではありませんが、置かれている地政学的立場は似たものがあるかもしれません。

Posted by: 井上 | Oct 07, 2007 at 12:11 AM

ミャンマー軍がそんな状況だと長くは無い気がします。
脱走だけならともかく兵士の大反乱が起きそうですね。(小規模は既に起きているかも)
それに一般民衆加わったら、軍事政権もヤバいでしょうね。
でその後が中国とインドの動きを考えるとどうなる事やら。

Posted by: 井上さん二人分の重さの男 | Oct 07, 2007 at 08:56 PM

うーんどうでしょう。比較的あり得るかなと思うのは、軍のグダグダぶりを矯正する目的で、強硬派が中国の後押しを受けてクーデターを断行、粛軍に乗り出すシナリオかもしれません。

ちなみにどこぞで、ミャンマー軍の士官が脱走して亡命を希望しているってんで「素晴らしいことだ」と大喜びしている人がいるんですが、上で書いたように、ミャンマー軍で AWOL は日々の恒例行事ですw

Posted by: 井上 | Oct 08, 2007 at 03:11 AM

メディアの報道を見ると、民主化マンセーみたいなのが多いんですが、実際のところどうなんでしょう?
軍政でないと持たない国というのもあるわけで...
民主化されて、スーチー女史がトップに立っても状況は変わらんという意見も聞きますが。
民主化されても、少数民族のゲリラ問題等は解決しないでしょうしねぇ。
軍政が長きにわたり、腐りきっている事は、紛れもない事実なんでしょうけど。

Posted by: streeet man | Oct 08, 2007 at 10:15 AM

原則論としてはもちろん、軍事独裁政権よりも、ちゃんとした選挙で選ばれた民主政権の方がいいです。

ただしそれが機能するには、それなりに社会が成熟することも必要ですよね。選挙に負けた途端に、負けた方が「選挙に不正があった」と主張してグダグダになるのは、よくある話です。本当に不正があったかも知れないし、負け惜しみでそういっているだけかも知れないですけれど、どっちにしてもそんなこといってたら、永遠に結論が出ませんよね。

個人的には、スー・チー女史はフィリピンにおけるアキノ女史と同じになるんじゃないかと思えます。反政府運動のシンボルに祭り上げられて過大な期待を抱かれて、いざ国家を率いる立場になったらうまく行かなくて失望されて… というのは、これもありがちなパターンです。おっしゃる通り、トップが変わっただけで構造的・地政学的・民族的等々の問題が変わるわけではありませんし。

Posted by: 井上 | Oct 08, 2007 at 10:41 AM

何だか「破綻国家」の典型ですね>軍隊にまともに給料を支払えない。
   http://www.news.janjan.jp/world/0710/0710043436/1.php にあるような治安維持に「白シャツ隊」が必要な訳です。

Posted by: MURAJI | Oct 10, 2007 at 11:30 PM

白シャツ隊には、軍が直接的に表に出ると批判があるから、別働隊として使い捨てられる鉄砲玉が欲しい、という事情もあるような気がします。

この手の国家では、唯一、組織だってまともに動けるのが軍隊だけというのがよくあるパターンですが、その軍隊がグダグダになると、どうにも収拾がつかないことになりそうで、能天気に民主化マンセーといえないのが辛いところです。

Posted by: 井上 | Oct 11, 2007 at 12:24 AM

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