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Aug 12, 2008

戦争は女の顔をしていない

MURAJI さんのところ で存在を知って、さっそく買いに走った本。

第二次世界大戦中、エースになった女性戦闘機乗りまで出現してしまったソ聯ですが、そのソ聯で戦地に出た女性達のインタビューをまとめた一冊。誰でも考えそうな看護婦どころか、狙撃兵や航空隊、しまいには従軍洗濯部隊 (うおー !) の政治将校代理なんていうのまで。

戦争になったと聞いて、いてもたってもいられなくなり、徴兵事務所に押しかけた女性達。歳をごまかしたり、呼ばれてないのに勝手に前線部隊まで押しかけて居座ってしまったり。こういう話を読むと、無防備宣言とかいってるのがアホらしく見えてきます。

中にはスターリンの大粛清などで肉親を亡くしている人もいるのに、それでもドイツ軍が攻め込んできたと聞いた途端に志願して戦争に出る。そして戦争が終わって帰ってきた後も、周囲の冷たい目に耐えながら生きていかなければならなかったり、戦争で傷痍軍人になった身体で生きていかなければならなかったり。彼女たちは戦争を 1 回じゃなくて 3 回やっている、というべきでしょうか。

正直いって、ここまでする国と戦争したら勝てるわけがないと思いました。千万単位の犠牲者を出している話も含めて、もう「総力戦」「総動員」の中身が違いすぎます。「大祖国戦争」という呼称は、単に政治的な飾りだけじゃないですね。

もっとも、「独ソ戦全史」では、その大祖国戦争の呪縛が戦後のソ聯の戦略に影響して、ソ聯崩壊の遠因になった、という指摘をしていましたけれど。両方合わせて読むと、また深みが増しそうです。

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Comments

局長は自殺しないのに電話交換の女の子だけ「自決」してしまったり。生き恥と思わず、生き延びる!「彼女たちは戦争を 1 回じゃなくて 3 回やっている」執着心も男女問わず必要のように思われます。
2度やった朝鮮掃海も3度やったヴェトナムの物資輸送の船員さんもご苦労は大きいのですが。
http://homepage1.nifty.com/ja7bal/sensou.htm

Posted by: sionoiri | Aug 12, 2008 at 09:07 PM

確かに、日本の船員さんも太平洋戦争ですごい犠牲を出してるんですよね。機雷が絡んでくるから、苦労は戦後まで続いたといえるかも。

「生」に対する執着心って、男女で違いがあったりするのかなあ。

Posted by: 井上 | Aug 13, 2008 at 09:23 AM

軍研の7日8月号によると日本の船員は戦後北方漁業でも苦労しているみたいです。
旧日本海軍のレーダーで氷山からずいぶん守られたとかいう話だったような気がします。

>「生」に対する執着心って、男女で違いがあったりするのかなあ。

私見ですが個体差はあるにせよ思いつめたら女の方がざっくりやっちゃうような気がします。その点男って義理でしんでましたよね・・・。

あと、独ソ戦のバイブルは「どくそせん」です。これ以外は認めない。<おい

Posted by: | Aug 13, 2008 at 03:48 PM

えー、山崎雅弘氏の本も入れてください。

>思いつめたら女の方がざっくりやっちゃうような
それはあるかも。なんていうと苦情が殺到したりして…
タタタッ。ヘ(;・・)ノ

(・_・|ソロソロイイカナ

そういえば、徴用された挙句にボカ沈くった漁船もあるんですよねえ。
戦中・戦後に苦労させられたといえば、鉄道員もかなりのものじゃないか、と思ってみたり。

Posted by: 井上 | Aug 13, 2008 at 07:15 PM

昔、新聞に掲載された戦中の商船の通信士の記事を読んで泣いたことがあります。レイテ後にシンガポール辺りから本土へ向けた船団がハルゼー台風に巻き込まれ「ヒコヒコチンチン」(「航空攻撃で沈没に瀕す」の略号)のモールスを発信しつつ、1隻、また1隻と聞こえなくなり、そして遂に1隻も聞こえなくなって、遠隔地で傍受していた商船の通信士が号泣したという話でした。

あと、国鉄の連絡船も戦争中相当な被害に遭っていたかと。青函連絡船は悲惨の一言ですし。

個人的には、男女以前に、子供がいるいないが大きいのかなと思ったりして。戦中、三菱の戦車工場の近所にいた祖母が、親父を背負ったままグラマンの機銃掃射を受けて、このままでは死ねないと逃げ回って命からがら防空壕へ飛び込んだという話を幼い頃良く聞かされました。

Posted by: 観音旭光の両刀使い | Aug 13, 2008 at 09:45 PM

konozamaで買うしかないのかなぁ・・・もう少し探してみるか

>誰でも考えそうな看護婦
そういえば後の空挺軍の伝説的司令官となるマルゲロフ将軍なのですが
彼はWW2勃発前に結婚しておりまして
奥様であるアレクサンドロヴナは軍医,親衛医務大尉として勤務
戦場で夫を手術したこともあるらしいです。

Posted by: CRS@空挺軍 | Aug 13, 2008 at 09:57 PM

青函連絡船は、確か終戦間際になってボコボコにやられたんですよね。空母の艦上機に襲われて。

>子供がいるいないが大きいのかなと
納得。母親というのは子供のためとなると、信じられないような馬鹿力を出す話がいろいろありますもんね。


ちなみに、件の本でも夫婦で出征する場面、あるいは戦地で出会ってケコーンする画面なんかが出てきますが、夫婦で同じ部隊にいて戦ってて片方が戦死する、なんて話も当然ながら出てくるわけです。それでわざわざ、夫婦で別々の部隊にしてもらった人もいたとか。

Posted by: 井上 | Aug 13, 2008 at 10:47 PM

>思いつめたら女の方がざっくりやっちゃうような
流血に対しては、男性より冷静になれる部分があるかもしれませんね。
(…と、他人事のように言ってみるテスト)

Posted by: Mane | Aug 14, 2008 at 12:24 AM

私は流血が苦手なので、基本的に医師はつとまらないと思います。もっとも、スプルーアンス提督も手術の現場を見学しててひっくり返ったそうですし… (謎)

Posted by: 井上 | Aug 14, 2008 at 12:54 AM

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