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Feb 08, 2009

内戦の後始末

最近の JDW で、ネパールの話題が出てました。

ネパールでは国連が監視ミッション UNMIN (UN Mission in Nepal) を行っていて、その期限を半年延長して 7 月までとしました。その理由は、毛派反政府ゲリラの今後の扱いがはっきりしておらず、前途不透明な状況が続いているため。

これに限らず、アフリカあたりの内戦でも政府と反政府組織の間で和平合意がまとまった場合、その次のステップとして、反政府組織でゲリラをやっていた人たちの社会復帰という問題が出てきます。その際の手段として「政府軍との編合」を行う事例があるのですが、そんな簡単にうまくいくのかなあと。

政府軍といえば、この間まで銃をとって戦っていた相手。しかも、ゲリラをやっていたときと同じ意識のままでは政府軍の兵士はやれないので、教育・訓練のやり直しや意識改革が必要になります。大人が相手でも大変だろうに、子供兵だったらますます厄介です。

年端もいかないうちに反政府ゲリラに加わって (あるいは反政府ゲリラに拉致されて) 戦争ばかりやっていたら、果たして普通に社会復帰できるんだろうかと。大人の社会復帰以上に難しそうです。

それに、軍に入れないで武装解除して社会復帰させる場合でも、受け皿となる職業が必要で、それには職場も職業訓練も必要。そもそも、当人がその気にならないことには始まりません。結局、正規軍への編合や社会復帰がうまくいかなくて、そのうちに不満を募らせてしまい、またぞろ反政府武装闘争をおっ始めてヒャッハー、なんていうのは、すごくありそうな話です。

反政府組織が子供兵を多用していた事例がいくつか知られていますけれど、率直にいって反政府組織をつぶすことよりも、戦後の後始末の方が大変だと思います。だから、スリランカも LTTE の拠点を制圧した後の始末をどうするかは、頭痛がする課題でしょう。LTTE のボスが東南アジアに逃亡したらしいので、これで解決… とはいかないと思うわけです。

これが、国と国とが正規軍同士で戦争をやっていたケースだったら、むしろ後始末は楽なんじゃないかなあと。不正規戦の方が、何倍も後始末が大変だと思いますよ。正直、どうやったら解決できるか分かりません。

ふう。

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Comments

コストが掛からないのは掛けられないということで、こういう紛争地域では事後のコスト負担に期待できるはずもなく・・某経済大国でも事後の再教育訓練って期待出来ない紛争領域にありますからね。

Posted by: やのちゃん | Feb 08, 2009 at 09:52 AM

いっそのこと、アフリカを封鎖して 100 年ぐらい放置しておいたら、ガラガラポンで落ち着くべきところに落ち着くのでは…
なんてことも考えそうになりましたけれど、そもそも封鎖自体が非現実的ですし、放置している間に何千万人の生命が失われるかと考えると、これはやはり非現実的。

欧米諸国の軍隊が介入するのも、別のもめ事の種を撒く結果になりやすいので、AU の平和維持能力を高めるために外から支援するのが、わりと現実的な落としどころかと思うのですが、それとて簡単ではなさそうです。

Posted by: 井上@Kojii.net | Feb 08, 2009 at 03:44 PM

ジンバブエやソマリアの醜態(言い切ってしまおう)を眺めるに着け、彼らの政治手段が「部族」レベルでの思考によっているんではなかろうか、と思う次第です。とりあえずで打った政策のせいで事態はより悪くなって、さらにどうしようも(ry

そりゃまぁ、日本みたいな穏やかな国の人間が言っても仕方のないことなのでしょうが。白人対黒人、というわかりやすい対立のない国で良かった、としみじみ思う今日この頃であります。

Posted by: TB&SH | Feb 08, 2009 at 08:49 PM

そうなんですよね。どうもこう「国家」という概念や、それに対する思い入れが弱い感じです。それに対して「ひとつの国家としてまとまって」みたいなことをいっても、暖簾に腕押しで終わりそうです。

しかも、中東にも似た傾向がありますけれど、小異を捨てて大同につくっていうことができなくて、「俺が俺が」になっちゃうんですよね。

Gaza Strip でも、Hamas の抑えが効かない過激派組織が別にあって、そいつらがロケットをぶっ放したり IDF のパトロール隊を襲ったりしているそうですから。

ふう。

Posted by: 井上@Kojii.net | Feb 08, 2009 at 09:03 PM

> 「国家」という概念や、それに対する思い入れが弱い感じ...

で、部族単位で相互に独立性の高い連邦国家にしようとすれば、国内に天然資源があったりして、取り合いになって地獄に一直線なんですよねぇ。

Posted by: H@tokara | Feb 09, 2009 at 11:48 AM

そうなんですよねえ。本来なら国を豊かにするツールになる天然資源が、仲間割れと内戦の原因になってしまうのは悲しいことです。

もっともこれ、権力を握ると内輪で利益を独り占めしようとする輩が出てくる事情が背景にあって、それを突き詰めるとまたぞろ、「部族単位でしか考えられない」の話に行き着いてしまうことが多そうですが。

Posted by: 井上@Kojii.net | Feb 09, 2009 at 05:55 PM

>アフリカを封鎖して 100 年ぐらい放置しておいたら

 いわゆる「蠱毒」ですね!
 どんな勢力が生き残るんでしょうかねぇ・・・

Posted by: 整備兵 | Feb 10, 2009 at 10:23 PM

現状でいきなりアフリカを放置すると、きっと真っ先に氾濫するのは中… うわーなにをするきさま(ry

Posted by: 井上@Kojii.net | Feb 11, 2009 at 12:23 AM

今更だが、ムガベは一体どこへ向かおうとしているのか

Posted by: | Feb 13, 2009 at 10:41 AM

なんだかもう、行くところまで行っちゃいそうな感じですよね。多分、まわりにブレーキをかけてくれる人がいないんだろうなあと。

ただ、周囲の国がやいのやいのといってみても、最後は当事者であるジンバブエの権力者とジンバブエの国民が「その気」にならないことには、根本的な解決にはならんと思うのです。

Posted by: 井上@Kojii.net | Feb 13, 2009 at 06:36 PM

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