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Apr 04, 2009

先回りして書いておきたいこと

さて、人工衛星だかミサイルだか知りませんけれど、テポドン祭りの本番。そんな中、法事があって出かけてしまうので、先回りして書いておくと。

人工衛星だろうが弾道ミサイルだろうが技術的には共通するものなので、仮に人工衛星だったとしても、まるで警戒しなくてもいいということにはならんわけです。これは以前にも本館で書いたような気がしますが。

多分、警報を出したり伝達したり、あるいはさらに何か必要になったりした段階で、何かしらトラブル、あるいは思った通りに機能しない部分が出てきて、新聞・テレビに「役立たず」と叩かれる場面が出てくるかも知れません。

でも、むしろ、不具合をいぶりだして実戦テストを行う機会ができた、と前向きに考えるべきなのでは。何でもそうですけれど、ぶっつけ本番でいきなり、なんの問題もなく完璧に機能することって、そうそうないわけです。実際に動かしてみて、初めて分かる問題というのは、必ずあります。

そういう意味では、空自の PAC-3 が各地に展開する機会を得て、やってみたら「はぐれた車」や「迷子の車」が出た、なんていうのは、今後に向けたノウハウの蓄積に役立ったのでは。

なんにしても、過大評価も過小評価もしないで、ヒステリーも起こさないで、冷静に構えていたいものであります。

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Comments

エントリーと関係ない質問ですみませんが、分からないので書き込みします。
今週の軍事関連ニュース (2009/04/03)で
>イラク陸軍は FMS (Foreign Military Sales) 経
>由で M1A1 SA 戦車×140 両を発注しており、2010
>年 8 月からデリバリーが始まる予定。(US Army)
となっていますが、新生イラク陸軍にM1A1を引き渡しても大丈夫なのでしょうか?
モンキーモデルだから引き渡す事にしたのでしょうか?
あと、燃料代がかなりかかると思うのですが、燃料代を新生イラク陸軍は確保できるのでようか?

Posted by: HR-105 | Apr 04, 2009 at 08:11 AM

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/uchuu/gijiroku/h2a14.htm
http://www.sydrose.com/case100/124/
http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/cosmo/haihu16/siryo16-1.pdf
無事に飛ぶという前提なら心配要らないが、指令爆破のコマンドを送るだけの観測や通信設備を備えているのか?というところが最大の疑問、次に適切な箇所で本当に落としてくれるのか?
上記の一連の失敗さえなければ、TakaCもあんなお姫様抱っこされなかった(嘘)

Posted by: sionoiri | Apr 04, 2009 at 08:36 AM

ロケットが……
・問題なく日本上空を通過→MDは役立たず!MD廃止を(ry
・途中で落っこちてきて、迎撃成功→イルボンは我が国に(ry
・途中で落っこちてきて、迎撃失敗→MDは(ry

技術の蓄積とかから考えれば、真ん中が一番ベターなんでしょうけど……ここまで不利な賭というかゲームも、そうそうないような……

Posted by: TB&SH | Apr 04, 2009 at 10:22 AM

PAC-3で迎撃を行うのは「日本に危害が及ぶと判断された場合」なのですが、どうも撃墜/迎撃が既定事項であるかのように考えている方が、少なからずいるようなんですよね。
そういう意味では、最悪のケースは

 ・打ち上げが失敗して落ちてきたが、日本に危害が及ぶような状況ではなかったので発射すらしなかった

ということになるのかも知れません。
現実的には、ベストに近いベターなケースであるはずなのですがね。

Posted by: 長月@ReadMe.毒 | Apr 04, 2009 at 12:07 PM

 いや最悪なのは

 「落ちてきたけどPAC-3の迎撃可能範囲ではなかったから迎撃できなかった。」

 じゃないですか。ニュースサイトの書き込みを見ていると、東北の3ヶ所に配備しただけで、ロケットがどこを飛んでいても迎撃できると勘違いしている向きが多いですから。

Posted by: Almera WRC | Apr 04, 2009 at 03:45 PM

>M1A1
A1 をベースにして状況認識能力を高めたモデルだそうですが、M1A2 とは能力的に明確な差があるのでしょうね。そうでないと安心して引き渡せないというのがひとつ、イラク軍にとってみれば使いこなすのに苦労するというのがひとつ。

T-72 には「装填手」というポジションがなかったので、それが最大のカルチャーショックかも知れません。


テポドン騒動については、結局のところ「文句を言う人は、どの選択肢でも、なんだかんだと理屈をつけて文句を言う」ものですから、実はすべての選択肢が最悪だという説もあります (おいおい)。

>適切な箇所で本当に落としてくれるのか
上昇中にロケットが停止したとか、あるいはロケットがバラバラになったとかいうことになると、落ちてきて欲しくないところに落ちてくるわけですが、個人的に最悪かなと思うのは、PAC-3 が展開していない、トンでもないところに落ちてくるケース。

>どこを飛んでいても迎撃できると勘違い

の人が、要らぬことをわめき始めそうで、ちょっと憂鬱です。本命はイージス BMD と SM-3 であって、PAC-3 は拠点防衛用、重要度が高い場所を護るための最後の砦なんですから。そんなわけで、

>日本に危害が及ぶような状況ではなかったので

で済むならば、それに越したことはないかなと。成功・失敗のいずれでも、日本に危害を及ぼすことなく通過して、探知・追尾・警報の演習ができたので万々歳というのが、個人的には最善かなあと思っています。

ひねくれた見方をすると、成功してくれた方が北朝鮮の弾道ミサイル開発に対する警戒心を煽る結果になって、実はよいかも知れないという考えも ?

Posted by: 井上@Kojii.net | Apr 04, 2009 at 04:11 PM

> 成功・失敗のいずれでも、日本に危害を及ぼすことなく通過して、探知・追尾・警報の演習ができたので万々歳

 中の人的には最善のシナリオでしょうね。
 これは一般国民に対しても言えることでしょうが。
 とにかく日本の領空を侵犯しないこと、危険を生じさせないことが一番と愚考します。
 
 また、成功すれば...というのはギャンブルでしょうね。冷静に考えれば、ノドンクラスの段階でも脅威があるわけで、それに対して脅威を感じていない方がある意味不思議。かといって過度に対応する必要もないわけで、冷静な判断こそが重要と考えます。
<政治の世界は違うのでしょうが。

Posted by: へぼ担当 | Apr 04, 2009 at 07:43 PM

別に予知していた訳じゃないですが、このエントリを上げて出かけた後で、午砲じゃなくて誤報騒ぎがあったんだそうで。

してみると、今回の一連の騒動は、いいバグ取りの機会になっていると思いますよ。
そもそも、BMDS で難しいのは C4I の分野なんです。そこで冷静に対処するには、できるだけ本番に近い環境で場数を踏む必要があります。まさにそれを地でいっているんですから。

誤報に乗じてケチをつけている人があちこちにいるみたいですけれど、そういう皆さんは当然ながら、生まれてからこの方「うっかりミス」とか「判断ミス」なんて、したことないんですよねえ ?

Posted by: 井上@Kojii.net | Apr 04, 2009 at 08:22 PM

ガメラが何を捕捉していたのか、遠距離で小型レギュオンの類であれば、それはそれで関係各国の担当さんは極東地区のエージェントに合法、不合法を問わず号砲撃ってますね、ご褒美欲しけりゃ誤報のご本尊を拝んでご奉公しろと。

Posted by: やのちゃん | Apr 04, 2009 at 11:18 PM

今回の一件は立派な実践(実戦)ですから、失敗も含めて貴重な経験かと。

誤報に関しては情報元が一番恥をかくわけだし、それを受けてばら撒いた立場も、内容に応じて検証のあり方を考える反省があってしかるべき(速報性が必要故の難しさがあっても)で、場数を踏んでプロになるしかない訳ですから、お互い様です。

自動化した場合でもそれに伴う間違いや故障がある筈で、妄信が何につけても一番の問題と感じます。

Posted by: azuv25 | Apr 05, 2009 at 12:21 PM

 こういう状況になると不謹慎ながらおもしろいのは、本音がちょろちょろ出てくるところですかね。誤報も「出てきて当たり前。」という人もいれば、「たるんどる、けしからん。」と言う人まで様々。
 状況が検証されてくるにつれ、本当に避けられないことだったのか否か、どういう状況だったかが分かると、先の発言を見るだけで誰がこの状況に関して冷静に物を見ているか、どういう分析を行っているか見えてきそうで楽しみです。

 しかし実際に発射されると巷ではヒステリーを起こしている人もちらほら見えだしてちょっと憂鬱になってしまった。

Posted by: Almera WRC | Apr 05, 2009 at 01:14 PM

弾道ミサイル防衛では C4ISR 分野がいちばん大変だ、っていうのは私の持論ですが、図らずも裏付けられてしまったようです。

伝言ゲームやクロスチェックの欠落を防ごうとすると、各種センサーのネットワーク化と、データ融合・データ共有機能の実現が鍵になるのではないかと愚考します。

>本音
やっぱり、極限状態 (?) になると、建前や奇麗事ばかりいっていられない、ということかも知れませんね。こういうときに冷静さを保っていられる人が本物だと思います。はい。

Posted by: 井上@Kojii.net | Apr 05, 2009 at 08:27 PM

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