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Oct 05, 2009

Arleigh Burke 級の排煙冷却

「そういえば、しばらく軍事ネタを書いてないなあ」ということで、書き忘れていたネタをひとつ。Arleigh Burke 級の煙突です。

このクラスに限らず、赤外線誘導の対艦ミサイル、あるいはセンサーによる被探知の脅威を低減するため、煙突に排煙冷却装置を組み込んでいる艦はいろいろあります。Arleigh Burke 級の場合、リング状の物体を積み重ねた形状になっているのですが、どうやって冷やすのかと疑問に思っていました。

ところが、8 月のサマーフェスタの際に撮影した、USS Curtis Wilbur (DDG-54) の煙突を見て疑問氷解。

IMG_6296
(クリックすると拡大)

拡大した写真を見ると、リングが二重構造になっていて、隙間がある様子がよく分かります。

リングは裾広がりになっていて、下から上に向かって空気が吹き込む構造。それを積み重ねることで、段階的に外部の空気を吹き込ませて温度を下げる仕組み。多分、風が吹いたり艦が走ったりすれば、それだけ多くの外気を吹き込めるでしょう。

ちなみに、太いのは LM2500 ガスタービンの煙突。右側の細いのは発電機の煙突と思われます。

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Comments

地上設置のガスタービンなら廃熱も温水等で利用してますが、
艦船の場合は問題があるんでしょうかね?熱交換器の重量とか、温水の垂れ流しとか。

Posted by: とおりすがり | Oct 05, 2009 at 10:59 PM

>とおりすがりさん
Panasonicのベンチャー子会社のeスターて所が船舶のディーゼルエンジンの排ガスの熱を利用したスターリングエンジン数年前から開発中です。(・ω・)ノ
(それで発電して碇泊中の電力を賄いCO2削減する計画だそうです)

Posted by: 井上さん二人分の重さの男 | Oct 05, 2009 at 11:18 PM

艦艇の場合、スペースの問題が大きいのかも知れないですね。特にガスタービンの吸排気系は嵩張りますし、Arleigh Burke 級はスペースに余裕がある艦じゃありませんし。

あと、軍艦だと主機の出力が頻繁に増減するので、廃熱利用の見地からすると難しいところかも知れません。

Posted by: 井上@Kojii.net | Oct 05, 2009 at 11:26 PM

煙突まで冷却水を廻すと、水の重量が結構馬鹿にならなくて、トップヘビーになるからじゃないかなと思ったりして。

あと、燃費をギリギリまで稼ぐ船ではないですし、構造を複雑にするとダメコンに差し障りが出そうですし。

Posted by: 観音旭光の両刀使い | Oct 06, 2009 at 12:36 AM

そういえば、廃熱を再利用してエネルギー効率を高める ICR ガスタービンなら、開発中でしたっけ。

Posted by: 井上@Kojii.net | Oct 06, 2009 at 12:58 AM

> ICR ガスタービン
 wikiが正しければ英海軍デアリング級駆逐艦(45型駆逐艦)に搭載済みのようですね。
 ちなみにICR ガスタービンの技術詳細はこちら
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日本財団図書館(電子図書館) 米国における船舶のクリーン推進システム開発プロジェクトに関する調査
http://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2002/00258/contents/011.htm
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個人的にはどれほど耐久性・実用性があるか、実績に注目しています。

 ちなみに排熱回収型ボイラー等の場合、真面目にやればガスタービン本体より遙かに重くなってしまうのが欠点ですね。これは発電用コンバインドサイクルでの実績が如実に表していますが。
 まあ、IRサプレッションという意味であれば、排熱回収よりこのような強制空冷の方が効果が高く、結果として効率的と愚考します。

Posted by: へぼ担当 | Oct 06, 2009 at 02:03 AM

しまった (汗) < 45 型

WR21 を搭載しているのは 45 型だけで、LCS や Zulwalt 級は、同じ RR 製でも MT30 みたいです。

Posted by: 井上@Kojii.net | Oct 06, 2009 at 08:37 AM

WWII時の航空母艦のような、海水スプレー式の排煙冷却はもう流行らないんでしょうかね?

ドライミストとか、結構使えそうな気がしますが。(笑)

Posted by: H@tokara | Oct 07, 2009 at 12:59 PM

煙突が下向きなら、排気の温度を下げて上がってこないようにするために海水冷却が有効だと思います。でも、今はみんな上向きに排気してますから… それに、海水で上構の腐食が進んでも嫌ですし。

という理由だと推測しましたが、真相はどうでしょうか。

Posted by: 井上@Kojii.net | Oct 07, 2009 at 04:44 PM

ドライミストだと塩水噴射したら塩が取れそうな感じが。塩確保に良いかも?(w
以前ソーラーウォールて外壁や屋根に取付ける太陽熱で暖めた空気を取り入れる装置有るのですが、それにドライミスト噴射したら気化熱で冷房出来ないか?とへぼさん辺りに突っ込み入れられそうな事妄想したり(w

Posted by: 井上さん二人分の重さの男 | Oct 07, 2009 at 07:01 PM

> 海水で上構の腐食
 金属材料の面から言えば、「高温状態+塩素などハロゲン元素の存在」というのは、腐食・もしくは割れを引き起こす絶好の条件であり、設計者としては絶対に避けたいところです。
 そのため、火災やNBC対処などでの船体全体に対する海水放水(洗浄)は、淡水等の持ち合わせや優先順位からして、ある意味仕方がないのでしょうが、エンジン排気ガスの冷却に常時用いることは避けたいところですね。

 また、私個人は上向き排気がメインな本当の理由を承知していませんが、中の人はこんな事を例に挙げていました。
1.下向きの排気では吃水線上に熱源が堪ることとなってしまい、ミサイル防御の点でははなはだ不利(一番避けたいところにミサイルを誘導する結果になってしまう。)
2.意外に下向き排気では株に排気ガスが溜まるもの。これが航行中であればさほど問題にならないが、停泊中の場合などでは酸欠や中毒の問題など人身安全上の問題や、大量の空気を吸引するガスタービン機関としてはもっとも避けたい自己排気の再吸入による異常過熱などの損傷懸念(その点ディーゼル機関はラバストとのこと)があり、一旦水面下に排気して海水をくぐらすなどの工夫が必要。
などと聞いたことがあります。まあ、これが全てなのか、差し支えない部分だけのお話なのか分かりませんが、ガスタービン機関は非常に繊細で気を遣う、という説明が頭から離れなかったりします。

Posted by: へぼ担当 | Oct 07, 2009 at 08:15 PM

> 気化熱で冷房
 冷房が出来るほど温度が下がるわけではありませんが、現在の技術動向として保水性舗装に代表されるように、雨水を道路に保持しておいて、ヒートアイランド現象を緩和することが効果あり、と評価されています。
 アスファルトの路面では、うまくやれば10℃以上表面温度が下がるそうで、それによる効果は絶大とのことです。ただ、雪国ではそれが冬場に裏目に出て、もれなくアイスバーンになってしまうために適用できなかったりするのですが。
 また、住宅等の省エネ(冷やす方)であれば、建物の防水性に影響を及ぼさない限り、屋上や建物自体への緑化(ツタをはわせたり、ヘチマを植えたり何でもありです)の方が、植物への水やりに要するエネルギーも考えても、ドライミストのようなハイテクに頼らずとも、現状の技術ではもっとも効率がよいそうで。
 その意味において、古来からの知恵、というのは大切にすべきものだと考えています。

Posted by: へぼ担当 | Oct 07, 2009 at 08:27 PM

ガスタービンは空気流量が多そうですからねえ。ディーゼル推進の小型艦だと、喫水線のちょっと上あたりに排気管が出ている場合がありますけれど。確か、海自の古い掃海艇がそうだったような。

かといって主機の配置場所を考えると、後方排気というのも難しいでしょうし。特に、吸排気系統が嵩張る上に、できるだけ真っ直ぐにしたいガスタービンでは。そう考えると、現行のやり方がもっともマシなのでしょうね。

Posted by: 井上@Kojii.net | Oct 07, 2009 at 08:34 PM

>へぼさん
やっぱり無理ですか。
朝顔や糸瓜やゴーヤ植えて日除けにするのが良いのですね。費用もそんなにかからないし。

Posted by: 井上さん二人分の重さの男 | Oct 07, 2009 at 11:43 PM

そういう意味では、甲子園球場って先進的だったんだなあ… (え

Posted by: 井上@Kojii.net | Oct 08, 2009 at 09:32 AM

> 塩が取れそうな

言われてみれば、まんまスプレードライヤーですね。(笑) かといって、貴重な真水を噴霧するのもどうよ?と言う感じでしょうか。

あと、排煙そのものの熱輻射の他に、排煙で熱せられた煙突外壁の熱輻射の問題もありますが、これはスリット構造の方がずっとパフォーマンスが良さそうですね。

Posted by: H@tokara | Oct 08, 2009 at 10:34 AM

ひょっとすると、煙突内部で排気管と外壁の間に冷却用のメカが仕込んであったりして… というのは考え過ぎだと思います、きっと。

「伯方の塩」ならともかく「イージス艦の煙突でとれた塩」って、なんか嫌かも (苦笑)

Posted by: 井上@Kojii.net | Oct 08, 2009 at 03:18 PM

そう言えばレシプロエンジンで水噴射、飛行機でもラリーカーでもやっていたなあと思い出しました。
エンジン痛めますから、ラリーカーだとシリンダーとかコーティングしていたかと。
でググッたらガスタービンエンジンでも水噴射有る事判明しました。(・ω・)ノ

Posted by: 井上さん二人分の重さの男 | Oct 08, 2009 at 08:50 PM

実は飛行機のジェットエンジンでもやっています。B-52 なんかに事例がありますね。

Posted by: 井上@Kojii.net | Oct 08, 2009 at 08:53 PM

最近のラリーカーであるエボやインプの場合は、インタークーラーへウォッシャー液を噴霧する方式だったような。

一般の高圧縮ターボエンジンは、水ではなくガソリンを必要以上に噴霧することでシリンダー内を冷却しております。メンテを考えると水噴射よりは随分楽ですが、当然ストイキ以上噴霧するので、燃焼できないガソリンは排気に垂れ流しで、それが高圧縮ターボの燃費の悪い原因の一つだったりします。

おかげで、高速流入などで一気に踏み込むと、燃料計の針が目に見えて下がってくれます(苦笑)。

Posted by: 観音旭光の両刀使い | Oct 08, 2009 at 11:10 PM

それを考えると、燃費制限付きのレギュレーションでリッター 1,000 馬力かそこら出していた F1 のターボエンジンって、すごいですよねえ…

懐古趣味丸出しですけれど、あの頃の F1 がいちばん好きだったりします。

Posted by: 井上@Kojii.net | Oct 09, 2009 at 07:21 AM

確かSUBARUはシリンダー噴射でMITSUBISHIがインタークーラー噴射だったかと(・ω・)ノ
因みに現在はウォーターインジェクション禁止だった筈です。
確かにかつてのF1は1.5Lターボエンジンで予選時1500馬力オーバーの化け物でしたが、サーキットの走る物としては、現在のV8 2.4L自然吸気18000rpm制限の車の方が速いてのも面白いですね。
鈴鹿だとサーキット改修でコース変更されてますが、87年は1分38~39秒位だったかと思いますが、今年はQ2で1分30秒切っていたかと。(金曜日が雨で予選Q2で赤旗出る事故多くてアタックしきれなかったので06年の1分28秒は出たかと思う)
Gr.Cは馬力落とした方が速かったそうですし、二輪でもGP500で2気筒apriliaがポールリカールとかムジェロの高速サーキットで速かったり(ストップアンドゴーのサーキットの方が不利らしい)とか有りますね。

Posted by: 井上さん二人分の重さの男 | Oct 09, 2009 at 09:23 PM

馬力だけじゃなくて、空力などの問題も絡んでトータルバランスの勝負になるから、レーシングカーの速さって面白いですよね。

1.5L から 3L に切り替えた直後の F1 でしたか、とりあえず出来合いのエンジンで好成績、なんて事例もありますし。

Posted by: 井上@Kojii.net | Oct 10, 2009 at 12:11 AM

ググってみたら、2005年のWRCでシリンダー内直接水噴射をスバルとシトロエンがやってますね。2006年に早速禁止されたようですが。

グループA時代はベースとなる市販車にも同じ機構を載せないといけなかったので、水噴射はWRカー以降ですかね。(その関係で、インタークーラースプレーはインプ・エボの市販車にも搭載されています。)

どちらにしろ、間違い発言(*_ _)人ゴメンナサイ

Posted by: 観音旭光の両刀使い | Oct 11, 2009 at 09:01 AM

>市販車にも搭載
それ、もちろん水がなくなる可能性があると思うんですが、そうなったら自動的に過給圧を下げて安全側に振るんですよね…

Posted by: 井上@Kojii.net | Oct 11, 2009 at 08:09 PM

>観音旭光の両刀使いさん
いえいえレギュてややこしいから自分も結構勘違いしている事多いです。
今年のF1レギュでもなんでここにこんな部品付けられるの?て事有ったりします。

Posted by: 井上さん二人分の重さの男 | Oct 11, 2009 at 10:48 PM

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