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Apr 23, 2012

ジェットエンジンの精緻な魅力

昨日、JAXA の一般公開に行ったときに、調布 (旧 NAL 本所) の入口脇にある展示スペースで撮影した、FJR710 エンジンのカットモデル。

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他のパーツやコンポーネントを馬鹿にするわけではないけれど、やはりジェットエンジンの「精緻なメカニックの魅力」がストレートに出ているパーツといえば「羽根」ではないかと思う次第。GEnx のウネウネしたファン ブレードなんか、もう最高。

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Comments

 この20年間、ダービーのRRの工場に行くたびに、「最新のエアロダイナミックスうんたらでぇ~」と聞かされていた私は、そんなもん、コンピュータで計算するんなら、機体の設計と同じで、誰が作っても同じじゃん、材料技術は日本の方が上だしぃ~、とか昔は思っていたのに、いつまで経っても追いつけないorz。
 最先端技術ってのは、なかなか遠い坂の上の雲ですね。

Posted by: えいじ | Apr 23, 2012 at 05:43 PM

形だけなら計算できても、強度など、その他のパラメータが関わってくるので「経験がモノをいう」ってことなのではないかと。それに、エンジンの羽根に限りませんけれど、実際に作って動かしてみないと分からないことって多いですし。

Posted by: 井上@Kojii.net | Apr 23, 2012 at 07:58 PM

計算だけでなんとかなるなら、某社のガスタービンは、簡単にLM6000越えできると思うんですがw。

多段のタービンを全段数値計算でというのは難しいみたいですよ。個別段~少数段で境界条件を設定して組み合わせるというのが一般的みたいで、そうなると経験とか、動かしてナンボみたいな部分があると思います。

Posted by: いーの | Apr 24, 2012 at 09:32 AM

あと、各ブレードの組織制御なんてのも必要になってきたり。単結晶ブレードを触ったことがありますが、鋳造部の根っこのバリ(?)のうねうね具合はすさまじい物でした。

Posted by: TBSH | Apr 24, 2012 at 09:53 AM

それに、計算するといっても、計算の根拠になるモデルがちゃんとしていないとダメな結果しか出てこないでしょうし。ある程度のところまで詰める、あるいはあたりをつけるのはシミュレーションや計算でできても、最後は動かしてみないとダメということなのかも。

計算やシミュレーションだけで完成できれば、F-35 だってあんな苦労してないですよ、きっと。飛行機はやはり飛ばしてナンボ。

Posted by: 井上@Kojii.net | Apr 24, 2012 at 12:02 PM

RR,GE,P&W,SNECMA等々、開発費が安い間に壊したりしてそういうノウハウをため込んできているんでしょうね。

>飛ばしてナンボ
エンジン絡みで言えば、いまだに不思議なのが、F-15で出たコンプレッサーストールの問題が、F-16でなんで出ないのかという話。

Posted by: いーの | Apr 24, 2012 at 02:38 PM

確か、F-16 はインテークが固定式だったのがうまく行った原因、とかいう話が伝えられていたような…

Posted by: 井上@Kojii.net | Apr 24, 2012 at 04:33 PM

>F-16の固定インテーク
一般的にはそういわれているんですが、発生する速度域が広かったみたいですし、F-15の可動インテークがそんなに影響したのかなあ、とそれは懐疑的に見ています。
アフターバーナー点火による圧力変動が、インテーク口で反射して返って来た事によるストールだと思いますが、固定/可動ではなくて、F-16はインテークが屈曲していて、反射波が素直に戻らなかったのが明暗を分けたんじゃないかな、と。

Posted by: いーの | Apr 26, 2012 at 10:46 AM

そういえば、TF30 でも F-111 の各型と F-14A とを比較してどうよ、という話がありますし。エンジンそのものの熟成に加えて、インテークの可動・固定やダクトの長さ・形状など、さまざまなファクターが関わってきそうですねえ…

Posted by: 井上@Kojii.net | Apr 26, 2012 at 03:58 PM

 流体工学(主に水系:水や水蒸気)しか専門に扱ったことがありませんが、あれほど簡単なはずのたったの水と蒸気ですら手こずってしまい、究極の方法である分子レベルでの応答解析ですらまともにモデルできあがらず。
 調整パラメーターばかりで、未だに計算はスーパーコンピューターを必要とする情勢では
「計算やシミュレーションだけで完成できる!」
と言われても苦笑するしか。
 それが出来ていれば、「タービンや配管などで苦労しない!」と大声で叫びたくなる人がここに。

Posted by: 担当 | Apr 29, 2012 at 02:43 PM

なにもエンジンに限らず、飛行機やレーシングカーの風洞試験だって同じだと思うんですよね。CFD だけでモノができれば風洞は要らないはずなのに、実際には風洞なしでは成り立ちませんし、さらに実物にしてみるとスッタモンダするし。

Posted by: 井上@Kojii.net | Apr 30, 2012 at 06:54 PM

水と蒸気の混じった流体だと、臨界条件を行ったり来たりするから、ただでさえ難しいですしね。
背中を向けて逃げ出しても、臆病とは言われないレベル。

Posted by: いーの | May 01, 2012 at 11:55 AM

そういう意味では、(いまさら需要は大してなさそうだけど) 蒸気機関車の設計も難しそう。なんてことを、ふと思ってしまったのでありました。

Posted by: 井上@Kojii.net | May 01, 2012 at 07:36 PM

>蒸気機関車の設計
昔は、経験と勘で何とかしていたのでしょうけど、今のやり方で真面目にしようとすれば、難しいでしょうね。

旧国鉄には、経験式とか設計要領みたいなのがいっぱいあったんだと思います。

Posted by: いーの | May 02, 2012 at 11:56 AM

とはいえ、設計にしても整備にしても、経験を積んだベテランがいないと何もできない、というのでも困っちゃうんですよね。ベテランでも神様みたいな人でも、いずれは退職してしまうわけですから。

Posted by: 井上@Kojii.net | May 02, 2012 at 02:31 PM

> いずれは退職
 技術の怖いところはそこですね。
 LNG船が民生用でほぼ唯一生き残った蒸気タービン推進船舶なのですが、ボイラーにしてもタービンにしてもとにかく新規設計が難しく、改良に改良を重ねていくしかないのだそうです。(もっとも舶用ディーゼルエンジンも信頼性命のため、原型に改良に改良になりますが。)
 タービンで下手な設計をすればご存じの通りのタービンミサイル事故ですし、ボイラーも火力発電所並みの物になると、実は上部で釣っている物が多い(蒸気条件が500℃とかになると熱膨張もものすごく、頑丈な圧力容器があるなら別ですが、貫流型のように耐圧を内部配管で持たせるようなタイプ)
世界だったり。ガスタービンの1500℃は驚異的ですが、意外に従来火力・船舶蒸気推進機関ですら大変というお話でした。

Posted by: 担当 | May 02, 2012 at 10:08 PM

とはいえ、そういう技術やノウハウの伝承、あるいは反対に誰でも一定水準以上の仕事をできる仕組みを整えるのも、マネージメントの仕事だと思うんですよね。冷たい言い方ですけれど、組織にとっては、誰もが代わりがいないと困るわけですから。

Posted by: 井上@Kojii.net | May 03, 2012 at 05:34 AM

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