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Oct 15, 2013

機動戦闘車と C4ISTAR に関する徒然

  • 「戦車の定数を食う機動戦闘車は悪い機動戦闘車」
  • 「戦車不要論で引き合いに出される海外の装輪 AFV は悪い装輪 AFV」
  • 「戦車の定数を食わない国産機動戦闘車はよい機動戦闘車」

こうですか、分かりません !

なんて冗談はさておき。個人的に気になるところを挙げてみると、FiCS や ReCS との連接、あるいは 10 式戦車との連接はどーなってるの ? というところ。10 式戦車であれだけネットワーク化を喧伝していたのに「機動戦闘車はスタンドアロン運用です」だなんてことになったら…

というよりも、特定の車両同士だけでなく、戦闘団のレベルで全員が情報共有できるような C4ISTAR 体制の構築が必要だし、中の人もそれは分かってると思いますけれど。

ただ、C4ISTAR の充実には難しいところがあって、「これまで分からなかったことが手元のディスプレイで見られるようになる」のはいいとして、「手元のディスプレイに映っていることがすべて」と思ってしまう危険性も考えられるので、それをどうするかが難しいところかも。

これは、ネットの世界で「サーチエンジンにひっかかってきたことがすべて」と思ってしまう危険性があるのと一緒。ありとあらゆる情報がサーチエンジンにひっかかっているわけではないんですから。

あとは、訓練・整備・補給の観点からすると、搭載する機器やセンサー類について、10 式戦車との共通化は可能 ? 可能ならどの程度まで ? というのも気になるところ。

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Comments

以前第10戦車隊に試乗に行った折、隊長が割と好意的に(もっとも予備自補相手に本音をぶっちゃけるとは限りませんが)捉えていたなぁ、と最近ふと思い出します。数も欲しいですし、お安くなって欲しいところ。

>補給の観点
気筒数半分、出力もほぼ半分、となると、エンジンは74式と73式のような関係(どこかで聴いたがするのですが、ソースが見つからず……)だったりするんでしょーか。後は、今後の装輪装甲車をこいつベースに……はオーバースペックか。

Posted by: TBSH | Oct 16, 2013 at 12:13 AM

いいもの・高性能のものを作ることも大事だけれど、数を揃えてナンボですからねぇ。高性能を喧伝してみたものの、価格が高すぎて、ちょっと作っただけで終わり、というのは勘弁して欲しいところです。

レシプロ エンジンの世界では、同じボア×ストロークで気筒数を変えてスケーラビリティをもたせるのは、意外とよくある手法。大戦中の航空機エンジンでも、シリンダとピストンは同じで、気筒配列や過給器まわりだけ違う、なんて事例がありましたね。シリンダと銃弾はとことん熟成したものを活用する方が良くて、コロコロ変えちゃいけないのです。

Posted by: 井上@Kojii.net | Oct 16, 2013 at 07:37 AM

「機動戦闘車」は先日配備を開始した「NBC偵察車」に続く「将来装輪装甲車両」ファミリーの2台目なので、走行システムそのものは「装輪装甲車両」ファミリーで、87式偵察警戒車・89式装甲戦闘車後継の「近接戦闘車(偵察型・人員輸送型)」とも共通化されているのではないかと。

また、「機動戦闘車」で言うと、四隅のセンサーは10式戦車と同じ物のようですし、タレスの環境センサーを起倒式で搭載しているので、共通化もある程度なされているのではと思ったり。砲弾は74式戦車の物をそのまま使えるというのは既報。データリンクについては、中の人達が韜晦しているのでは? ここからは推測なのですが、ネットワークのシステムとしては完成されているので、データリンクとのI/Oだけにして開発費低減策にしているとか普通にありそう。ネットワーク運用のテストが必要な時は、既にあるデータリンク装置をどこかから持ってきて取り付けるとか出来そうですし。

Posted by: 観音旭光の両刀使い | Oct 16, 2013 at 07:45 AM

なんにしても、先日の報道公開で明らかになった話だけではまだ情報不足な部分もあるので、おいおい、もうちょっと取材するなり追加情報を追ったりするなりといった作業が要りそう。

ネットワーク化はハードをインストールすれば済むわけではなくて、それを使った戦術開発や訓練の方がむしろ大変だから、これを後回しにしちゃいかんと思うのですけれど、どうでしょうか。

Posted by: 井上@Kojii.net | Oct 16, 2013 at 10:54 AM

以前、高校の物理の授業で「いいか、シリンダー内壁は下手な鏡よりよっぽどきれいなんだ」と熱く語っていた先生を思い出しました。シーリングとか考えれば確かになぁ、としみじみ思った次第。

>戦術開発や訓練
そのためには数が必要……という、一種の無間地獄に陥ってしまう感がありますね。
やるんだったらシミュレーターでも、という気も。ここら辺のノウハウは、海や空の方がしっかりしてそうです。

Posted by: TBSH | Oct 16, 2013 at 11:12 AM

しかも、ただ単にツルンツルンにするとオイルが落ちてしまうので、多孔質にする方が具合が良いというシリンダ内壁。

そのシリンダとピストンの関係って、熱膨張による変形が絡んでくるので、実は相当に設計が難しいようです。

Posted by: 井上@Kojii.net | Oct 16, 2013 at 11:32 AM

 ネットワーク化とか、10式とか、ロングボウとか、どうせ揃わないんだから、ドズル・ザビ中将を連れて来て、どや顔で「戦争は数だよ!」と喝破して貰いたい所です。

Posted by: えいじ | Oct 16, 2013 at 03:00 PM

個人的には、「最高の性能ではないかも知れないけれど、必要なときに間に合わせて、数も一応は揃える」という点で、イスラエルの装備開発には学ぶべき点があると思うのですね。うん。

Posted by: 井上@Kojii.net | Oct 16, 2013 at 05:38 PM

えっと、気づいたら亀レスになってしまったのですが、「機動装甲車」は、まだ試作車が(何両か?)出来た段階です。これから行うのは、あくまでハード的なテストで、戦術開発や訓練は、もう少し数を増やして富士教導団へ入れてから行うのが順序かなぁ、と思う次第です。

実のところ、10式戦車の方が2011年度末に富士教導団へ入って、今、戦術開発や訓練を行っているか、終わった位の段階じゃないかと。(実戦部隊である駒門の第一師団第一戦車大隊第一中隊へ10式戦車が入ったのは昨年12月からで、射撃訓練を始めたのが今年3月・・・。)

あと付言すると、今10式戦車試作車のデータリンク装置が3基ほど取り外されているような。野晒しの展示車両に付けておくような事はしていないと思いますので。

> シリンダ
更にピストンリングの出来ががががが・・・。

Posted by: 観音旭光の両刀使い | Oct 16, 2013 at 07:38 PM

ただ、報道発表の席でネットワーク化の話について、明確に触れてなかったらしいんですよね。私は現場に行っていないので、又聞きになってしまいますけれど。その辺の話が明確にならないと水掛け論に終始しそうですから、この話はとりあえず措いておきたいと思います。

Posted by: 井上@Kojii.net | Oct 16, 2013 at 07:56 PM

置いておいた話を蒸し返しになっちゃうのですが(苦笑い)、C4ISRの実装が無い機動戦闘車なんて…偵察部隊に配置することも考えているようですし、ReCsの実装くらいはあると思いたいですw

10式も第2戦車連隊に配備されるようで、あそこは陸自のC4ISRの実験部隊としても活動しているので、教導団の次は上富良野(戦車連隊)か名寄(偵察隊)かな、と希望をだだ流しておきますw(地元も地元ですので)

数に関しては、そうでなくても予算も数も陸自は制約がありすぎるので、多少は高級になるのは致し方ないと思っています。それでも数を揃えるつもりと思しき割り切りは随所に見られますし、機動戦闘車。

Posted by: ぼろねこ2k | Oct 16, 2013 at 09:25 PM

最終的には全部ネットワーク化したいところですけれど、いきなりそれは無理。それなら、せめて可能なところからということで、新造車両からやっていかないと… と思ってしまうんですよね。ネットワーク化のつもりがない設計をやって、後からレトロフィットするのに四苦八苦したり、「できません」となっちゃったりしたのでは困りますし。

情報共有だけなら「無線 LAN アクセス ポイントを用意して、専用アプリを入れたスマホを配っちゃえ」なんて思ってしまうこともあるわけです。

Posted by: 井上@Kojii.net | Oct 17, 2013 at 06:30 AM

>「無線 LAN アクセス ポイントを用意して、専用アプリを入れたスマホを配っちゃえ」
いやん、今書いてる、同人誌向けの小説のキモにしているガジェットですよ。

Posted by: いーの | Oct 17, 2013 at 10:37 AM

実際問題、Raytheon の RATS みたいなのが流行りだしたら、「ストライカー移動基地局車」みたいなのが出現してもおかしくないかも。いやむしろ、だぶついてる MRAP の方が使いやすいかも。

Posted by: 井上@Kojii.net | Oct 17, 2013 at 07:11 PM

>MARP基地局
ですね。
電力問題が解決できるなら、滞空型無人機や飛行船を基地局にするっていうのもアリかと。
非対称戦なら、対空能力は限られますから。
あ、でも、結局、サーバー役は地上にいた方がいいか。

無線LANだと、どんなに高出力にしても、一つの交戦区域レベルの話ではありますが、基地局をハブにして上位ネットワークにつなぐという方法も考えられますね。

Posted by: いーの | Oct 18, 2013 at 11:34 AM

実際、UAV の用途として通信中継を挙げている事例は少なくないのです。その応用で、空飛ぶ基地局にするのもアリでしょうね。気球や飛行船なら、動力がなくても浮いていてくれるし、位置を保つのも用意だから (地上に繋留しておけばよい)、さらに便利です。

Posted by: 井上@Kojii.net | Oct 18, 2013 at 03:12 PM

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