ターンとターンをつないでみよう (基礎パラレル 1)
前回までに、斜滑降、あるいは直滑降から板を回して、フォールラインと直角の状態にして行き脚を止める方法について書いてきました。これがちゃんとできるようになると、以下の利点があります。
・板をずらす感覚と、板を回す感覚が分かる
・自分で板の向きを積極的に操作する土台ができる
・どんなところでも、とりあえず止まれるようになるので、制御不能になって暴走する危険性が減る
といったところで、いよいよ基礎パラレルの話に入ります。
しつこいですが、板がフォールラインと直角になるまで回すのは、止まるための操作です。そこで、この動きから発展させて、連続ターンにしてみます。
まず、直滑降からスタートして、ターンを開始します。ただし、今度は斜めに向いたところで角付けを緩めてターンを終了、直進状態に戻して斜滑降に入ります。続いて、今度は反対方向に板を回して、再び斜め方向を向くまで向きを変えます。
流れを書くと、こんな感じになります。仮に、左ターンから入るということで書いてみましょう。(カッコ内は、上の図の番号に対応)
1. 棒立ちせずに、ちゃんと板に乗ったポジションをとってから、直滑降スタート (1)
2. 足首と膝を曲げて身体を落としながら、股関節を使って、板を両方同時に左側に傾けて角付け、さらに軽くカカト側を押し出してターン始動
3. 板がズリズリと横滑りしながら、左に向かって曲がり始める
4. 斜め 45 度ぐらいまで向いたところで角付けを緩めて、板をフラットな状態に戻して斜滑降 (2)
5. 足首と膝を曲げて身体を落としながら、股関節を使って、板を両方同時に右側に傾けて角付け、さらに軽くカカト側を押し出してターン始動 (3)
6. 板がズリズリと横滑りしながら、右に向かって曲がり始める
7. 斜め 45 度ぐらいまで向いたところで角付けを緩めて、板をフラットな状態に戻して斜滑降 (4)
8. 以下同様に、左右交互にターンを繰り返す
左右どちらの向きでも、板を回すときの要領は止まるときと同じで、軽く角付けしてやって、板がズリズリと横滑りしながら弧を描くのが理想です。もちろん、最初は斜度が緩くて、すぐに止まれる場所でやる必要があります。
ここで問題になるのが、上下動のタイミング。斜滑降では身体を伸ばして、ターンを始動するところで身体を沈める、というタイミングになりますか。これが逆になると、メチャメチャになります。つまり、流れとしては「身体を沈める → ターン始動 → ターンして次の斜滑降に入る → 角付けを緩めてターン終了 → 斜滑降しながら身体を伸ばす」という感じになります。
スピードがある程度出てくると、上下動を使う必要性は減るのですが、ゆっくり滑っているときは、上下動の力を借りる方が楽だと思います。ただし、上下動はゆっくりやる必要があります。スーッと沈めて、スーッと延ばす。また、棒立ちになるまで身体を伸ばすと、やりすぎになります。
また、ターンを止めて斜滑降に移ったときに、慌てないで、斜滑降の姿勢を確実に作ってから次のターンを始動します。ターンを抜け出して反対方向の斜滑降に入ったら、その斜滑降を確実にやってから次のターンに入る、という具合に、ひとつひとつの操作を丁寧にやります。
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