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Sep 06, 2005

ボーゲンはパラレルより難しい

どこのスキー場でもよく見かける風景なんですが、パラレルターンができなくてプルークボーゲンで滑ってる人が、斜度のきつい中級者コースに迷い込んでくることがあります。(本人の意思じゃなくて、連れに引っ張られてきてしまったのかも ?)
で、仕方なく両脚を目一杯広げて、ものすごい「ハの字」を作りながらノソノソと滑っていくわけですが、緩斜面でやるよりも苦しそうです。

よく考えれば当たり前の話で、「ハの字」を作れば、左右の板はそれぞれ違う向きを向くわけです。ついつい、急斜面になると「ハの字」の角度が大きくなりがちなんですが、その状態で斜面に対して斜めに滑ろうとしたら、谷側の脚が落ちて行って股裂き状態になりますって。

以前にも書きましたけど、プルークボーゲンやってるときは、内脚で体重のかなりの部分を支えています。その状態で斜度がきついところに行って、「ハの字」で斜滑降を始めるとどうなるか。体重の大半は内脚、斜面を単位にして見ると山脚に乗っかっていますから、谷脚側のエッジを使ったコントロールなんてロクに効きません。
しかも、そんなときにはビビッて脚を突っ張ってしまうことがほとんどなので、上半身は当然ながら大後傾。下手をしたら、そのまま板だけ勝手に走っていってしまい、アンコントロール状態になって谷脚のエッジを効かせることができず、斜面の下に向かってドリフトアウトしてズルズルドシン。

かといって、その状態の人に、フォールラインに正対してプルークボーゲンで滑れといっても、まずできないでしょう。怖くて足がすくむのが関の山です。第一、斜度がきつくなってくると、斜面に正対して「ハの字」でスピード制御しながら、さらに角付けしてターンしろといっても無理ですよ。

ところが、スキッディングのパラレルターンができれば、左右の脚は揃って一緒に動くので、股裂き状態にはなりません。でもって、外脚にしっかり乗り込んでいれば、エッジ操作によってズレをコントロールすることで、スピードの制御ができます。だから、斜度がきつくなると、プルークボーゲンよりパラレルターンの方が楽なんです。

せめて、シュテムターンをマスターして、外脚に乗り込んで板を押し出せるようにしてから、斜度のきついところに来てほしいなあ… (ボソッ) もっとも、うちの師匠の流儀では、シュテムはやらず、いきなりパラレルに持って行くわけですけど。

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