リフトが止まる !
1 ヶ月ほど前の話ですが、Yeti のナイターに行ったら、いきなり停電したことがありました。BGM が止まり、照明が消えて、リフトがストップ。これが一瞬のうちに発生したわけです。
リフトが止まっただけなら「あー、誰か乗り降りに失敗したな」と分かります。私も初心者の頃に某所のクワッドを止めたことがあります。それぐらいなら驚きませんが、停電となると「復旧の見通し」が心配になります。結局、このときには 30 分ぐらい (だと思うけど、時計を見ていたわけではないのでテキトー) リフトの上に放置された後、非常電源を使ってリフトを動かし、乗っていた人を回収しました。ナイター照明は消えたままだったので、正規電源は動いていなかったのでしょう。
どうにも復旧の目処が立たない場合、パトの人が出て乗客を救出します。ただし、地面から搬器が近い場合はハシゴをかけるなどして救出できますが、高いところを走っていると駄目。だから、ゴンドラなんかは止まったらえらいことになります。
停電はさすがにレアだとしても、動いていて然るべきリフトが止まる事由としては、こんなものがあります。
・強風 (もっともポピュラー)
リフトは索道、つまりグルグル循環するケーブルに搬器がぶら下がった構造ですから、風が吹くと搬器が揺らされます。それがひどくなると脱索、つまりケーブルが滑車から外れる現象が起きます。脱索すると搬器が落ちて、乗っている人が怪我します。
そんなわけで、風が強いと予防安全対策としてリフトが止まります。フード付きクワッドやゴンドラのように搬器が大きくて重い方が、強風に弱いですね。問題になるのは、搬器の重さと風圧側面積。
・故障 (たまに起こる)
先日、安比に行ったらセントラルクワッドが止まっていました。前日に故障したそうです。リフトといえども機械ですから、壊れるときには壊れます。結構、過酷な環境で使ってますし、上りだけ人が乗る (= 中途半端に偏った負荷がかかる) という厄介な宿命を抱えていますから。
・経営難/経費節減 (最近は少なくない)
リフトを動かすときには、上と下に監視員を置く必要があります。距離が長いと途中にも必要になりますが、これは監視カメラで代用する場合も多いですね (法規制上、リフト全体を監視できる体制が必要なんだそうで)。
ということで、スキー場が経営難、あるいは平日で客の入りが悪いときには、利用頻度の低いリフトを止めちゃう場合がよくあります。動いているリフトだけでコース全体に行ければ、私としては特に文句ないですけれど。
余談ですが、表万座のパノラマゲレンデにかかっているリフトがのろいペアリフトなのは、一義的には強風に晒されるせいでしょう。最上部にあって、利用が限られるから投資効果が悪いというのもあるのでしょうが。ただ、あそこは標高が高いので、たとえ晴れていても、強風に晒されると死ぬ思いをするんですけどねぇ…
(表万座のパノラマゲレンデ。1,309m もある、のろくて寒いペアリフトで運ばれる)
悲惨なのは、ベースから最初にゴンドラで上のゲレンデに運び上げている GALA 湯沢みたいなところ。強風でゴンドラが止まると、下界と隔絶されて帰るに帰れなくなります。昨日行った私は好天に恵まれた勝ち組ですけれど、今日の GALA は天気大荒れ・リフト全滅とさんざんだったそうで…
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