隠密部隊ファントム・フォース
ハイテク軍事スリラー作家 (一部では「ハイテク軍事ラブコメ作家」と呼ばれている) J.H.コッブの最新作で、3 月 10 日に発売されたばかりです。なんと、アメリカではまだ発売されておらず、日本の読者が世界で最初に読む機会を得られたようです。
例の、女艦長アマンダ・ギャレット・シリーズの最新作ですが、このシリーズは作を重ねるごとに「ハイテク兵器」の比重が下がって、登場人物同士の人間模様が目立つ傾向が増しているように思えます。前々作の「シーファイター全艇発進」のように、いかにも船乗りらしい活躍をするエピソードも出てきませんし。
でも、その分だけ登場人物に面白味があるので、ハイテク兵器がひたすらドンドンパチパチする筋書きを期待しているのでなければ、読んでみてもいいんじゃないでしょうか。ただ、個人的には「シーファイター」がいちばん好きです。今回は、悪役キャラがいまひとつ。
ひとつケチをつけさせてもらうと、ギャレット艦長の部下がみんなデキすぎ。一人ぐらい、「うっかり八兵衛」みたいなのがいると、それはそれで面白いと思うんですけど。
Comments
ほう!まだ英文未発表ですか〜
最近は英語で読む様にしているので探しに移行としている矢先でした。原作出るまで待ち。
日本語だと数時間で読み切っちゃうので間が持たない。
英語ならせめて1週間は掛かるので本代が嵩まず床も抜けない。
Posted by: sionoiri | Mar 14, 2006 05:22 AM
ううむ、そういう考え方もあるのですね。
日本語訳を読んでから原著を読んで、「ふむふむ、あの文章は英語だとこんな風になるのか」と考えながら読むのも面白いですが。
Posted by: 井上 | Mar 15, 2006 12:19 PM
はじめまして。
いつも貴重な情報、ありがとうございます。
教えて君で申し訳ありませんが、この作品に登場するヘリの「スピード・キット」というのは、机上のプランレベルでも現実に存在するのでしょうか?いまいちイメージがしにくくて・・・。
Posted by: ウイングバック | Mar 16, 2006 08:56 AM
こんにちは。
既存機に対する改修キットが実在するという話は聞いたことがありませんが、コンパウンド・ヘリコプターの研究がされていたのは事実だったと思います。
あと、コンパウンド・ヘリとは違いますが、二重反転ローターと推進プロペラを組み合わせた高速ヘリのデモンストレーター "X2" をシコルスキーで開発しています。予定では、今年中に進空することになっています。
Posted by: 井上 | Mar 16, 2006 09:27 AM
JDW (2003/12/24) に記事が載っていたのを見つけました。
もともと、米海軍が掃海ヘリとして研究していたもので、後になって陸軍に研究が移管されたとのことです。そして、用途についても CSAR ヘリが主体になったとのこと。
SH-60B のプロトを改造して 2005 年半ばに進空させる、と当該記事にはあったのですが、その後は音無しです。
Posted by: 井上 | Mar 19, 2006 01:44 PM
わざわざお調べいただき、ありがとうございました。
Posted by: ウイングバック | Mar 20, 2006 09:36 PM