欧州式対米対抗策
「EU が MS からお金を巻き上げる」より。
なんだかんだといっても、EU を取り仕切っているというか、ヨーロッパで主導的な立場にあるのはフランスな訳です。そして、フランスはアメリカへの対抗意識が強い。
ラリー・ボンドが「ヨーロッパ最終戦争 1998」で書いた内容はいささか極端だとしても、あらゆるチャンスを捉えてアメリカに張り合っていこうとする意識は確実にあるのですね。その象徴が、MS がらみの一件だったり、Airbus に対する肩入れだったりする。
3 年前の OIF (Operation Iraqi Freedom) 開始の際にフランスが突っ張った件や、最近だと国連安保理で北朝鮮問題に絡めてフランスがいろいろいっている件も、そういう視点から眺めてみることが必要なんじゃないかと思うのですね。
そして、たとえ産業界の話題であっても、そこには政治が絡んでくるものなのです。それが自動車産業でも、航空宇宙・防衛産業でも、あるいはソフトウェア産業でも。
※避難所に上げていたものを、加筆・修正して転載
Comments
どなたからトラックバックが入ったのかと思ったら、なんと!お久しぶりです。お元気そうですね。そうか、フランスですか...ますますフランスに対するイメージが悪化しそう(以前パリに行ったときに、銀行でお金をおろそうとしたら、英語は分からないといっておいかえされそうになったことがあります。そのときはちょうどフランス語をしゃべる友達がいて助けてくれたけど...とても感じ悪かった)
Posted by: Etsuko | Jul 14, 2006 03:59 AM
ども、お久しぶりです。結婚おめでとうございます。
フランス人は、プライドだけはやたらと高い感じがありますからねぇ。そういう意味では、中国と似た部分があるかも知れません。
オランダがアメリカ製の攻撃ヘリを買うと決めたときなんか、「欧州統合の結束を乱しやがって」とブーブー吠えていたのもフランス人です。
Posted by: 井上 | Jul 14, 2006 11:43 AM
書き忘れ。
そんな背景があるので、「ミュンヘン市で Linux の採用を決定」といった類のニュースだって、裏で政治的な思惑がうごめいていると見る方が妥当だと思うわけです。ノーテンキに喜んでいる、そっち方面の人もいるみたいですけれど。
Posted by: 井上 | Jul 14, 2006 11:46 AM