ホーネットはデブお断り
五月原清隆のブログハラスメントで、戦闘機のコックピットの広さについて取り上げていたのですが、「有識者」の突っ込みがひとつもなかったので、有識者ではない私がネタ投下。
その昔、NAF 厚木の一般公開があったときに、「フライトスーツを着てヘルメットを被って、F/A-18 のコックピットに座ってポラロイドを 2 枚撮影して \1,000-」というイベントがありました。もちろん飛びついて、米海軍の小遣い稼ぎ (?) に協力してきました w
当時も今も私は超痩せ形ですが、その私が「狭いなあ」と思ったのが、ホーネットのコックピット。太った人はいうまでもなく、普通に体格がいい人でも辛そうです。左右のコンソールに挟まれた部分の幅が狭いのですね。
今では米海軍はこんな太っ腹をやってくれませんが、航空自衛隊の浜松広報館に行けば、三菱 F-1 のコックピットをのぞき込むことはできます。これも相当に狭いので、ぜひ見てみましょう。
F/A-18 が装備する AN/APG-65 レーダー (今は AN/APG-73) は、F-15 の AN/APG-63 や AN/APG-70、F-14 の AN/AWG-9 や AN/APG-71 と比較するとアンテナが小径で、φ685.8 しかありません。その分だけ、胴体を細くできます。そもそも前面投影面積を増やすと空気抵抗に響きますから、胴体断面が細いに越したことはないのですが、レーダーの性能も無視できないので、どこでバランスをとるかという問題になりますね。
あと、胴体がむやみに太いと、下方視界に影響します。古くは紫電、最近だとタイフーンが、下方視界の問題を抱えていますね。もっともタイフーンの場合、胴体サイズというよりも、コックピット直下に取り付いたカナードのせいですが。
ちなみに、リンク先記事にあった「スイッチ類の集中配備」というのは、コックピットのサイズとはあまり関係ないです。今は HOTAS (Hands on Throttle and Stick) 化するのが普通ですから、よく使うスイッチはみんな操縦桿やスロットルレバーに取り付いてしまうので、コックピットの広さには影響しません。
Comments
ツッコミありがとうございます。
HOTASについては、Wikipediaでちょこちょこっと調べてきました。常識的に考えて、頻繁に操縦桿やスロットルから手を離さなければならないとなると、単座の戦闘機なんて成立するはずもありませんね。
因みに、私は世間一般に言う「太った人」或いは「ピザデブ」ですので、スーパーホーネットのコックピットには入れそうにもありません。民間機の座席ですら横幅が狭いと感じるくらいですから、凡そパイロットとしては失格という事でしょうね。
Posted by: 五月原清隆 | Oct 30, 2006 02:27 PM
いらっしゃいませ。
ちなみに、P-3C だと狭くはないのですが、席にたどり着くまでが「やっこらさ」という感じでした。あと、横幅だけでなく前後方向も狭いのが AV-8B、あまり窮屈な感じがなかったのが SH-60B。
そういえば、昔は「未来の戦闘機は音声入力になる」なんていわれていましたけれど、F-35 を見ても、そういう様子はありません。確かに、誤認識なんぞした日には (((( ;゚Д゚))))ガクガクブルブル ですし。
Posted by: 井上 | Oct 30, 2006 04:27 PM
>頻繁に操縦桿やスロットルから手を離さなければならない
イスラエルがF-16でイラクの各施設を爆撃したときには後付でいろいろ操作パネルをつけていたので、両手を交差するようにしないと操れなかったとか。
Posted by: Hi-Low-Mix | Oct 30, 2006 05:23 PM
それって確か、チャフ/フレアー・ディスペンサーの操作パネルがとんでもない場所に付いていた、という話じゃなかったかと。「あの原子炉を叩け !」に出てきます。
Posted by: 井上 | Oct 30, 2006 05:38 PM
昔、T-2に乗せて貰った事がありまして、パイロットの人にポラロイドで記念写真撮ってもらったんですが写真を紛失・・・orz
昔は慎重173cm、体重85キロのマッチョさんだったので余裕でしたが、今はBMI33.3、体脂肪量32.5kg(?)らしいのでちょっち無理かな・・・
なんせA320のシートもちと厳しいので・・・w
Posted by: にゃんこ | Oct 31, 2006 06:52 PM
私の場合、新幹線のグリーン車に乗ると左右がガバガバに余ってしまい、とても損したような気分になります。これもいかがなものかと (汗)
Posted by: 井上 | Nov 01, 2006 01:10 AM