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Jan 16, 2007

「落選運動」の間違い

昨日、ポストにどこかの革新系政治家が撒いたビラが入っていて、「石原知事は怪しからん」とわめく内容だったので書きたくなった話。

カナダの先生なんかも「石原知事の落選運動」とやらに手を染めているみたいですけど、この手の運動って、ひとつ大きな勘違いをしていると思います。それは、「選挙とは基本的に、複数の候補者の中からもっとも票を取った人が当選する制度である」ということ。

つまり、誰か気に入らない候補者がいて、その人を落としたいのなら、もっと競争力のある候補者を出すことにエナジーを使えよ、ということです。石原知事が嫌いだから落としたいと主張するのは自由ですけど、他に投票したくなるような候補者が出てこなかったら、話にならんでしょう。現職にケチを付けるヒマがあったら、現職を越えられるような候補者を探すとか、カナダの先生が日本に舞い戻って自ら立候補するとか (木亥火暴)、もっとするべきことはあるでしょうに。

こういうのって、相対的なモノの見方と絶対的なモノの見方を勘違いしているといわざるを得ません。

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Comments

 某保守王国(とマスコミに言われたことがあるな)に住んでいる私ですが、正直もっと競争力のある候補者が出てくるなら乗り換えたいところです、しかし、今の議員さんはそれなりに働いて実績を作り組織を組んでいる訳で、理念ばかりが立派に見える新人候補には運命を託すのがものすごく不安になるのは仕方のないところなのかなあ、と思う今日この頃です。

Posted by: ooi | Jan 16, 2007 10:57 AM

>理念ばかりが立派
昨日、本館で書いた話と通じるものがありますね。対立候補がいくら立派な理念を掲げていても、それがあまりにも現実離れしている、あるいは浮世離れしている内容だと、票を投じる気もなくすという。これはリアリズムです (笑)

Posted by: 井上 | Jan 16, 2007 11:21 AM

自分の住んでいるところの市長選と、市議員補選が去年の12月に有ったのですが
市長候補が二人居て、両方とも無所属なんですけど
片方が自民推薦の方で、割とスタンダードな主張だったんですけど
もう片方の民主推薦の方が、地球市民を標榜する(爆)人だったんですね。

まあ、両候補とも主張は理想と現実が半々ぐらいだったんで、決め手に欠けていたんですけど
いざ開票してみると、地球市民を標榜する方が僅差で勝ってしまったんですね。
市長選の速報は、2chのN速+にも立ったんですけど、
出身校がどうだのっていうオチに成ってしまいまして
もう、わけわかめでしたね。

その時の感想は、mixiの12月の日記にも書いたんですけどね。

Posted by: SCARFACE1 | Jan 16, 2007 11:53 AM

>地球市民
どぎゃーん。
こういうことをいう人って、「戦争 = 国家同士がするもの」だから「国境をなくせば戦争もなくなる」と思ってるんじゃないでしょうか。実際には、国同士の戦争が内戦に変わるだけだろうに、と思うのですけれど (むしろそっちの方が陰惨かも知れない)。

だから、「地球市民」を標榜する人が一方では「イラクは内戦だ !」と主張してたら、もうギャグです。

Posted by: 井上 | Jan 16, 2007 12:57 PM

>だから、「地球市民」を標榜する人が一方では「イラクは内戦だ !」と主張してたら、もうギャグです。

今のところ、そのような発言はご本人の口からは聞いてませんが
過去の市政を考えて見ても、結構あり得そうで怖いです。
(まあ、米軍住宅地造成問題で、過去に何度も揉めてますからね・・・。)


あと、去年市長選に出た方のURLを貼っておきます。
http://www.amikuradaisuke.jp/
http://www.hirainet.com/

Posted by: SCARFACE1 | Jan 16, 2007 02:57 PM

 井上氏の仰ることももっともではありますが、少々理念的過ぎはしませんでしょうか?
 対立候補の足を引っ張るためのネガティブキャンペーンは、やりすぎれば顰蹙を買いますし、日本ではあまり盛んとはいえません。しかし、1975年の東京都知事選では、現職の美濃部亮吉氏に対し、石原慎太郎氏が233万票と善戦したにもかかわらず敗れています(美濃部氏は268万票)。このときは、美濃部陣営のネガティブキャンペーンによって、石原氏が打撃を被ったことも落選の一因だといわれています。
 「競争力のある候補者を出すこと」は、選挙で勝つための必要条件ではありますが、十分条件ではありません。法に触れない範囲で汚い手を用いようとも、相対多数を得た方が勝ってしまうのが選挙です。
 その点では、今度の都知事選挙に向けての「反石原キャンペーン」が、まったく無意味であるとはいえないのではないでしょうか。

Posted by: NISSHA | Jan 17, 2007 09:10 PM

えっと。
理想論がかなり強いのは承知しているのですが、現職の問題点を指摘して蹴落とそうというならなおのこと、筋を通すことにも拘って欲しいと思うのです。

それに、ネガティブ・キャンペーン戦術がモノをいうのは双方が拮抗している場合で、ここのところの都知事選みたいに現職とそれ以外の候補者に隔絶した差があるときには (ぶっちゃけ、ひっかき傷も付けられないような対立候補しか出てこない)、効果は限定的じゃないかと思うのですが、いかがでしょうか。

Posted by: 井上 | Jan 18, 2007 12:50 AM

>ここのところの都知事選みたいに現職とそれ以外
>の候補者に隔絶した差があるときには (ぶっちゃ
>け、ひっかき傷も付けられないような対立候補し
>か出てこない)、効果は限定的じゃないかと思うの
>ですが、いかがでしょうか。

 現在の状況を見る限りでは、石原氏が大失政をやらかすか、よほどの大物候補者が出ない限り、おそらく次の選挙でも石原氏は勝つと思います。
 ただ、現在「反石原キャンペーン」に手を染めている人々にとっては、客観的に見れば弱そうな候補者でも、「現職よりはまし」なんでしょう。
 彼らにとってみれば、「ファシスト」こと石原慎太郎氏を再選させないことこそが、「筋を通すこと」なのかもしれません。選挙における筋を通すことは度外視して。

Posted by: NISSHA | Jan 18, 2007 02:04 AM

ひょっとすると、あの手の人達は「石原都政」が続いてくれた方が嬉しいのかも知れませんね。
なまじいなくなるとネタが尽きてしまうし、野党として文句つけてるだけの方が気楽です。もしも強力な対立候補が出てきて知事になった日には、何かやって失敗したら責任をとらないといけませんし。

"米軍基地がなくなると困る反基地活動家" と同じ構図 ?

Posted by: 井上 | Jan 18, 2007 11:55 PM

これから、阿部とも子議員に対する落選運動が始まるでしょう。良くも悪くも、そうなります。

http://obiekt.seesaa.net/article/31798228.html

Posted by: JSF | Jan 21, 2007 03:54 AM

これは完璧に同情の余地なしですね。ただ、阿部議員は選挙区で落ちては比例で復活するというパターンを繰り返しているようなので、ちと厄介です。比例の社民票を減らす必要があるでしょう。

Posted by: 井上 | Jan 21, 2007 11:28 AM

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