もはやイージスだけではない BMD
週刊オブイェクトで、「反戦軍事学」の「イージス vs テポドン」関連について突っ込みが入りまくっているので、さらに追い討ち。
BMD 能力を持つ軍艦というとイージス艦ばかりが連想されますが、実はそうじゃありません。オランダ海軍の De Zeven Provinciën 級ミサイルフリゲート (*1) とドイツ海軍の 124 型フリゲートが装備する、APAR (Active Phased Array Radar) を中核とする対空戦システムについても、Thales Nederland 社の手で弾道弾迎撃能力を持たせる構想が進んでいます (*2)。
すでに、De Zeven Provinciën 級の HrMS Tromp が昨年、米海軍の弾道ミサイル迎撃試験に参加しており、弾道弾の探知・追跡と追跡データの Link16 経由の送信をテストしています。同艦は SMART-L 対空捜索レーダーに ELR (Extended Long Range) モードを新規に開発・追加して、レンジを 480km まで延伸しました (*3)。
さらに、イギリスでも 45 型ミサイル駆逐艦こと Daring 級 (*4) の対空戦闘システム・PAAMS (Principal Anti-Air Missile System) に弾道弾迎撃能力を持たせる研究をしています。ただ、APAR は 4 面固定式のフェーズド・アレイ・レーダーですが PAAMS の SAMPSON は回転式アンテナですから、場合によってはちょっと不利かも。
*1 : Naval Technology - De Zeven Provincien Class Air Defence and Command Frigate
*2 : JDW 2006/1/18 "Netherlands looks to Thales for frigate-based TBMD upgrade"
*3 : Kojii.net 「今週の軍事関連ニュース (2006/12/15)」
*4 : Naval Technology - Type 45 Daring Class - Anti-Air Warfare Destroyer
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