ホワイトバンド関連エントリのまとめ の続き。ホワイトバンドを弁護する人が多用する主張について、
とりあげてみました。
【珍説】これが貧困問題を考えるきっかけになったんだから、いいじゃない !
【回答】で、その「きっかけ」から後、どれくらいの期間、貧困問題に対する関心が持続したの ?
アドボカシーというからには、多くの人が長きにわたって関心を持続させないと意味ないよ ?
【珍説】ホワイトバンドプロジェクトの公式サイト (http://hottokenai.jp/)
の内容にきちんと目を通していれば、「募金ではないのか」というクレームは発生しないはずだ !
【回答】クルマみたいな高額商品ならいざ知らず、たかだか 300JPY 程度のモノを買うのに、いちいち Web
サイトを熟読して内容を確認する人がどれだけいるだろう。テレビ CM で「3 秒に 1 人~」という映像を見て、雑誌なんかで
「話題のオシャレなセレブバンド」と煽られて、店頭で「300 円で救える命がある」なんて POP を書いてあれば、
それだけ見てすぐに買ってしまうのが普通の反応。
しかも、その公式 Web サイトの内容がコロコロ変わってきているのだから、現在の状態を基準にして 2
年前に適用するのは大間違い。当初は「ホワイトバンドを買ってください」を前面に押し出していたのだから、それを買わなきゃ、と思うでしょ
?
「白いモノなら何でもいい」という文言が加わったのは、さんざ批判された後の話。会計報告の予定を繰り上げたのも、
資金の使途について記者会見を開いたのも、店頭販売用の箱に「募金ではありません」というシールを慌てて貼り付けたのも、これみんな、
批判の声が高まった後の話。
それに、関係者が当初に「白いモノなら何でもいい」と思っていなかったのは、「週刊文春」の対談でサニーサイドアップの次原社長が
「贋物も出回っています」と発言していることからも明らか。何でもいいと思っていれば、本物も贋物もないのだから。
だいたい、Web サイトに書いてある内容を端から端まで読んで理解してから買えば間違いはないはずだ、なんて…
保険の約款か何かじゃあるまいし。
【珍説】私は、「募金ではない」ということを理解して買っている !
【回答】よしんば貴方がそうだったとしても、大半の人はそうは思わなかった。その理由は上で書いた通り。
そもそも、多くの人の関心を呼び覚まして、それを誘い水にして政治を動かそうというキャンペーン (のはず) なのだから、
誰が見ても趣旨を一発で理解できる、曖昧さのない、分かりやすいキャンペーンにしなければ意味がない。しかし実態はというと、「(公式の)
ホワイトバンドを買ってください」が前面に出ていて、イメージ優先のキャンペーン作りで、
資金の使途についても明瞭に述べていない内容でスタートした。これ事実。
誰が見てもメッセージが一発で伝わるようなキャンペーンをやらなかったくせに、これはアドボカシー活動です、だなんて片腹痛いよ
?
それに、アドボカシーだというなら、資金の使途だけでなく、このキャンペーンでどれだけ政治が動いて、
どれだけの成果が上がったのかを示さないと。それを (状況証拠ではなく) 誰が見ても納得する形で論拠を示して、
継続的に報告するのが筋というもの。
たとえば、東京タワーをライトアップしたことと、それによって得られた具体的な成果について、誰か説明したっけか
? さいたまスーパーアリーナのコンサートイベントは ?
http://jitoh.seesaa.net/article/56390647.html#comment より引用