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September 2008

Sep 30, 2008

続・何も足さない、何も引かない

ちょっと遅くなっちゃいましたけれど、何も足さない、何も引かない の続き。

続・「マスゴミ」と呼ばれ続けて (友人座談会編) (IT Pro)

↑の記事の冒頭で、こんなことを書いてあります。

コラムに登場する友人たちからも「自分たちの意図がきちんと伝わっていない」との指摘がありました。

大元の記事そのものからして、登場する「友人」がそもそも実在するのか、脳内友人なんじゃないか、という突っ込みがありますが、それをいいだすと収拾がつかなくなるので、ひとまず「実話」として話を進めることにして。

なぜ、上で引用したような指摘を受ける羽目になったか ? それこそが、「マスゴミ」と呼ばれる理由に関わっているんじゃないでしょうか。

発端となった記事には、「マスゴミ」と呼ばれることに対する反発心というか、「本当はそうじゃないんだ、本当の我々を分かってくれてないんだ」みたいな感情を感じました。

そういうベクトルで書かれた記事だから、「個人的な事例・特定の事例」を「全体の傾向」に結びつけようとしたり(「毎日.jp」に対する記事を引き合いに出した件)、「友人」の発言内容と記事の内容が噛み合ってない上に「意図が伝わっていない」と突っ込まれるような記事に仕立ててしまったり、といった結果につながったのではないかと。

日常的に、特定の方向に読者を誘導して "世論を作っていくんだ" という理念で動いているからこそ、それを反映した記事を作ってしまい、「意図がきちんと伝わっていない」という指摘を受けたんだ、という自覚が足りない感じがするんですよねえ。

電凸がらみのやりとりにしても、「一般人が抗議活動をすることの是非」をさらっと撫でているだけ。「一般人の抗議活動に対しては批判的だが、マスコミが取材攻勢や吊し上げをかけるのはよい」で正しいのかどうか、それが行き着く先である「責任者出てこい」の連呼や「首さえ取れば満足」という風潮でいいのか、といったあたりにまで踏み込めていないし。

なんだか底の浅い記事だなと思いました。今更ですが。

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Sep 27, 2008

詳しい理由

カナダde日本語 政権交代以外に道はなし

おまけにMDのPAC-3について書いたら、JSFさんのところから一日で1000件のアクセスがあり、ここ2、3日にぎわっている。特に、kaetzchenさんのコメントが好評だったようだ(笑)。それにしても、JSFさんってどうしてこんなにミサイル防衛に詳しいのだろうか。防衛省にお勤めとか?

ちょっと詳しいことを書くと、すぐに「中の人」だと思っちゃうのはこの手の人の悪い癖ですけれど、JSF 氏にしても私にしても、公開されている情報を見ているだけです。公開されている情報を丹念に拾い集めればよいのです。

もっとも私みたいに、業界専門誌 (JDW のこと) を読んでいる人もいますけれど、これだって公開情報を基に記事を書いているのは同じことですし、然るべき対価を払えば、業界関係者でなくても、誰でも手に入れることができます。

つまり、自分から情報を探しに行けば済む話なのです。「英語で書いているということは、秘密裏にやっているということだ」の人には、それが分からんのです。

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Sep 26, 2008

万歳電車区

「万歳電車区」所属の、京浜東北線の E233 系 (うそ)。ていうか、なんでロシア語やねんw

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つい思いつきで作ってしまった。今は反省している。

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Sep 25, 2008

マッハ 5

某所で拾ったネタ。カナダの先生の blog で、おめでたいコメントをした人がいるそうです。

関数電卓で計算したらすぐに分かりますけど,マッハ5で飛行した場合, 姿勢制御はロケットと同様の構造になり,標的に落ちていく時は加速度が増しますから正確な爆撃 は不可能となります.9・11のようにマッハ1すれすれの旅客機でないと,特定の建物への爆撃は無理 です.つまり,JSF さんは航空力学の基本も知らないってことが一目瞭然なんですよ(爆笑)

悪いことはいわないから、野木恵一さんの「報復兵器 V2」を端から端まで熟読してから出直した方がいいですね。

ちなみに、マッハ 5 の速力を出すのに (ロケットや弾道ミサイルみたいに推力偏向や噴流舵を使わず) 空力操舵を使っていて、しかも (地上の建物ではなくて) 空を飛ぶ飛行機を標的とするミサイルとして、これを忘れてはいけません。

 

つ「AIM-54 Phoenix

 

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なかなか侮れない α-sweet Digital

α-sweet Digital って、エントリー機扱いされている割には侮れないよなあ、と思わされた 2 枚。
(いずれも、クリックすると別ウィンドウで拡大表示)

PICT0030

PICT1819

どちらもリサイズしただけで、レタッチの類は一切やっていません。

色の出方とか、シャキッとして切れ味のいい絵作りとかいったあたり、個人的にはたいへん気に入っています。EOS 40D を投入した後もこれを手放せないのは、この画質と AF85mm F1.4G の存在ゆえ。

もちろん主観が入りまくった上での話ですから、反論は受け付けません (おいこら)

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Sep 23, 2008

Outlook 2007 のファイルが太る

Outlook の個人用フォルダ (.PSTファイル) のサイズを小さくする
(Windows Tips / @IT Windows Server Insider)

理屈の上では、確かにこの方法によって削除したメッセージの領域を開放して、.PST ファイルのサイズが小さくなるはずなんですが、不思議なのは Outlook 2007。

「メールを受信する」→「そのメールを別のファイルに移動する」→「.PST ファイルを圧縮する」のサイクルを繰り返していると、当初は受信前のサイズに戻るのですが、だんだんと肥大化してきます。そのうち、空っぽなのに 1MB を越すファイルになってしまいます。

Outlook 2000/2002/2003 では、こういう現象は出ていません。個人的には、Windows Vista の検索機能がメッセージ関連のインデックス情報を付け足しているせいではないかと睨んでいるのですが、真相やいかに。

 

うちでは、最終的にすべてのデータを仕事用本務機の自作 PC・HESTIA に集約するようにしています。そのため、ノート PC で Outlook を使って受信したメールについては、そちらの .PST ファイルをネットワーク経由で HESTIA 上の Outlook から開いて、HESTIA 側の .PST ファイルに移動する方法を使っています。すると上記の現象が発生して、ノート PC 側の .PST ファイルが徐々に太ってくるのでした。

使っている人間の方は太らないのになあ (おい)

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Sep 22, 2008

えーてぃーえす

http://hp.vector.co.jp/authors/VA005129/qa/index.html#train より引用。

なぜ運転手はATSを切るのか
ATSは一旦作動すると、周辺の電車をすべて強制停止するシステムであり、実際に作動すると責任問題となる。また、偽のATS信号を流して、列車を停止させる犯罪が相次いでいる事情も背景にある。

たったこれだけの文章で、「ATS は電車を強制的に停止させる」という以外の部分すべてが間違っていて突っ込みどころ満載って、なんかすごいです。

ATS って信号冒進を防ぐシステムで、冒進しようとした列車だけを止めるシステムだったはずですが。ひょっとすると、ATS の話と非常発報の話を間違えているのかとも思ったんですが、真相は不明。仮にそうだとしても「責任問題となる」とはまた…

それとも、「自動列車停止装置」ではない、別の ATS の話なんでしょうか、これは。

ATS を誤動作させて列車を停止させる犯罪なんて、ありましたっけ ? 「新幹線大爆破」って映画か何かの見過ぎだと思いますよ、これは。

| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
| 電波を感知しました。 |
|__________|
              / /
              /
      _         ビビビ
     /||__|∧    /
  。.|.(O´∀`) /
  |≡( ))  ))つ
  `ー| | |
    (__)_)

--------------------------------------------------------------------------------
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
|  電波が強すぎます。. |
|__________|

             /
           //ビビビビビィィィ!!!
    どかーん!  _
       从";从 /||__|∧,
      (( ; ;"、; :(O´Д`)
     ((;";从.")と ))  ))つ
     `;Y ;"、 Y ノ ノ ノ
          (_ノ、_ノ

P.S.
ところで、ココログの管理画面のレスポンスが悪すぎ。またかよ…

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Sep 21, 2008

本物の鯨か鉄の鯨か

豊後水道で「国籍不明潜水艦を発見」が、なにやら「鯨と誤認したかも」なんて話になっちゃってますが。

そもそも、公表された情報だけであれこれいってみても始まらないでしょう。

だって、ASW に関する手の内を晒すことになってしまうから、実際に起きたことをそのまま、一から十まで発表できるわけがないじゃないですか。当然ながら、手の内を晒す事態につながるような情報はカットするわけで、そのフィルターを通った残骸だけで議論してみても…

実際には探知していても「失探した」といってみたり、探知したタイミングを控えめに発表してみたり、実はソナーでコンタクトしていたのに「潜望鏡を発見した」といってみたり、というぐらいのことはあっても当然だと思います。はい。

だから、「国籍不明」だってひょっとすると怪しくて、実はクラスどころか個艦識別までしていたって不思議じゃない。でも、それをそのまま発表して、手の内を晒したり外交的なゴタを引き起こしたりするぐらいなら、「国籍不明ということにしておけ」というのはあり得る話です。

そういう意味では、「日本で中国の潜水艦だと報道しているのが怪しからん」とクレームをつけた中国、藪をつついて蛇を出したというか、自ら墓穴を掘ったというか、そんな印象があります。シレッとして、知らぬ顔の半兵衛を決め込んでいればいいものを…

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Sep 18, 2008

FY2009 国防歳出法@USA

米上院・国防歳出小委員会 (Senate Defense Appropriations Subcommittee) が、FY2009 国防歳出法を承認しました。下院の方の話が聞こえてきていないので、これで確定になるかどうかは分かりませんが、どのプログラムが満額になったか、どのプログラムが減額になったか、というだけでも興味深いものがあります。そこで、サマリーを載せておきます (長いけど)。

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PAC-3 要撃試験成功記念

WSMR (White Sands Missile Range) で、空自の PAC-3 が要撃試験に成功したそうです。めでたしめでたし。まだ MDA のプレスリリースが出ていないので、次の本館の更新までお待ちを。

そこで記念に 1 カット。

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上野駅にも密かに PAC-3 を配備してあったようです (うそ)

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Sep 17, 2008

民間企業に任せる分野・任せない分野

軍の業務の民間委託について、あーだこーだといわれるようになってしばらく経ちますが、この分野でもっとも熱心なのは、実はアメリカじゃなくてイギリスかも知れません。PFI (Private Finance Initiative) を利用する方式が多いようです。

たとえば英空軍の FSTA (Future Strategic Tanker Aircraft) 計画では AirTanker コンソーシアムが A330-200 MRTT (Multi Role Tanker Transport) を保有して、軍の求めに応じて空中給油や空輸のサービスを提供します。基本的に同じ機体を使うオーストラリアでは、単に空軍機として運用するので、形態が違います。

あと、空中給油機を飛ばしている民間企業としては、Omega Air があります。B.707 や DC-10 を改造した給油機で、米海軍などに給油サービスを提供しています。

イギリス軍がらみのメジャーな PFI というと、Skynet 5 もあります。これは通信衛星で、衛星を Paradigm Secure Communications なるコンソーシアムが保有・運用、通信衛星の "放送時間" を国防省に売る形。空き時間にアルバイトで民間向けの商売もできるところがミソです。もちろん、軍の通信が優先ですが。

海の上では、VT Group に哨戒艦 HMS Clyde を建造させて、それを英海軍がリースして運用している事例があります。こちらは PPP (Public Private Partnership) 方式。

その他の分野では、訓練業務を機材・教官も含めて民間委託するとか、飛行機の整備を民間委託するとか、UAV を使った偵察を民間企業に委託してデータだけもらうとか、SALIS (Strategic Airlift Interim Solution) みたいに民間企業保有の輸送機を NATO 各国が共同でチャーターするとか。

とにかく、チャーターとかリースとか PPP とか PFI とかいう言葉が、あちこちで出てきている昨今です。

ところが面白いもので、「【珍説】伊勢崎賢治「インド洋給油は民間業者でもできる」???」(週刊オブイェクト) で取り上げている洋上補給は、民間企業にやらせている事例ってないみたいなんですね。民間人が乗り組んだ軍のフネでやる、ということならアメリカでもイギリスでもやってますが、あれはあくまで軍のフネ。丸腰でも軍艦は軍艦です。

  • 補給艦は専用の設備が必要だから、既存の商船を改造して一丁上がり、とはいかないし、結果として "つぶしのきかない" ものができてしまってリスクの大きい商売になる。しかも、独自の運用ノウハウも必要で、人員の育成も課題になってしまう。
  • それと比べると空中給油機は、余っている旅客機を改造して作れるぐらいだから、比較的低リスクで商売できる。空き時間には貨物輸送機として使える。

という違いかなと思ったのですが、真相やいかに。

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【ネタ】BL 図書

BL 図書を購入した趣旨や目的、またこれまでに購入した冊数及び購入費を教えてください
http://www.city.sakai.osaka.jp/city/info/_shimin/data/5374.html

つ「http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_ss_gw?__mk_ja_JP=%83J%83%5E%83J%83i&url=search-alias%3Dstripbooks&field-keywords=%83%8C%83K%83V%83BB4&x=20&y=11

BL といえばレガシィ B4 に決まってるじゃないですかー。私が乗ってるのは BP、つまりツーリングワゴンの方ですけど (エゲレスの石油会社ではない)。

 

…え、違うの ?

あ、ひょっとするとブリティッシュ・レイランドか !

この会社、Jaguar を作っていた時代がありますが、その Jaguar 用のエンジンを転用して FV101 Scorpion 軽戦車などができました。だから、Jaguar は兵器と見なして回収しないといけません (え

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Sep 16, 2008

age たり sage たり

為替でも株価でもモノの値段でも何でもそうだけれど、上がり調子のときには「まだまだ上がる」と思い、下がり調子のときは「まだ下がり続けるんじゃないか」と思うのが、人間の心理なのかなあと。

でも、たいていの場合には、上がっているものは反転するし、下落しているものは反騰するんでしょうけれど。age たり sage たりするのは、なにも掲示板のスレッドだけじゃないのです。

石油の値段やなんかに関するニュースを見ていて、ふとそんなことを思っちゃいました。周囲がみんな (上がる | 下がる) のムードで塗りつぶされているときにはなおのこと。そういうときに逆らってみるのは、ちょいと勇気が要るものですね。

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Sep 15, 2008

月刊・軍

職場の女性が軍国主義?で困っています

248 :名無し海兵隊員 ◆okMP7.46ZA :2008/09/04(木) 03:09:59 ID:???
( ・∀・) ヤレヤレダゼ

>>1の人の職場だったら、
昼休みに月刊Gun読んでいたり、携帯電話のストラップがスミス&ウェッソンやワルサーかレミントンでも、
「この軍国主義者!!!」言われそうだなあ

 

253 :名無し三等兵:2008/09/04(木) 06:43:48 ID:???
>>248
>月刊Gun

それを見た >>1 の人に

「月刊・軍」なんて雑誌を読んでます !!11!!!!111!

と逆上される展開をきぼんぬ。

 

254 :名無し三等兵:2008/09/04(木) 09:11:02 ID:???
月刊・軍w

それにしてもなんでこの人は俺が寝たのを見計らって活動するんだ。
起きたらやたら話が進んでてリアルタイムで楽しめないとか釣りにしては酷すぎるw

 

255 :名無し三等兵:2008/09/04(木) 11:01:17 ID:???
>>253
> 「月刊・軍」
なんかカッコイイw
兵器とかじゃなくて、軍組織に焦点を当てた本だな
いろんな時代の各国の軍組織を詳細に解説したり考察する雑誌

白状すると、#253 は私が書いたんですが (本当だってば)、実際にいたんですよ。「月刊 Gun」を「月刊・軍」って間違えた人が。

Gun は易しい部類ですけれど、単語によっては「どういう読みをあてようか」と悩んでしまうのは事実で、「今週の軍事関連ニュース」が一部の例外を除いて横文字表記にしている理由も、そこにあります。おかげで、自国の政府高官の名前か何かをサーチエンジンで引き当てた (と思われる) ポーランド人のお客様が来ちゃったりするわけですけれど。

それはそれとして、組織面に焦点を当てた雑誌って、ちょっと見てみたいような気がする。Web だと、「DSI 日米国防組織情報」というすごいサイトがありますけれど。

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Sep 14, 2008

ThinkPad X30 と TPFanControl

いわゆる「ネットブック」は、その呼称から見る限り、安価で気軽に使えるネット端末 PC という位置付けがされている、と思うのです。

ところが、Web 媒体や雑誌のレビュー記事にかかると、結局はフルスペックの PC と同じような観点から評価して、「どこまで使えるか」「○○はできるか」と機能・性能を求められてしまうのが実情。

なんだか、F-5E を持ってきて「どこまで F-15 と同じ使い方ができるか」とやっている感じです。

では、小さいからといって家の外に持ち出して使うにはどうかというと、バッテリ寿命が足を引っ張る場合が多く、さらにデータ通信カードが外付けになる点がイヤ。通信する度に USB コネクタに接続するのは、うちでも MacBook でやってますが、正直いって面倒。

家庭内で使う分にはバッテリ寿命もストレージの小ささも関係ないですが、それなら PC がゴロゴロしている拙宅の場合、新たに買うこともないじゃん。というわけで、MacBook がネット端末っぽい使われ方をしています。

また、ThinkPad X30 についても、Windows XP をぶち込んで「モバイル予備機」として稼働可能にしました。以前から予備のバッテリがあるのが利点。同じ Windows XP が動くなら、これでも十分。画面だってこっちの方が広いし。

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Sep 13, 2008

勘違いシリーズ

電車の車内 TV で放映していたマンションの CM で、

「48 階建 全○○戸」

と書いてあったのを、

「48 階 建全○○戸」

と見間違えた。

健全じゃない部屋を売るなぁぁぁぁぁぁ。
いや、そういう問題じゃなくて。単に私が疲れてボケッとしていただけ。

Windows Live Writer で立て続けに、タイムアウトして投稿失敗。フォーム画面も反応がよくない。また「死にそうに重いココログ」の復活かな ? (復活せんでよろし)

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Sep 10, 2008

【速報】KC-X コンペティション中断

DoD Announces Termination of KC-X Tanker Solicitation (DoD)

Today, the Department of Defense notified the Congress and the two competing contractors, Boeing and Northrop Grumman, that it is terminating the current competition for a U.S. Air Force airborne tanker replacement.

Secretary Gates, in consultation with senior Defense and Air Force officials, has determined that the solicitation and award cannot be accomplished by January. Rather than hand the next Administration an incomplete and possibly contested process, Secretary Gates decided that the best course of action is to provide the next Administration with full flexibility regarding the requirements, evaluation criteria and the appropriate allocation of defense budget to this mission.

というわけで、KC-X のコンペティションは一時中断、次期政権の下で再出発ということになってしまいました。「早く必要なんだから、早く納入できる我が社が有利だ」と主張していた Northrop Grumman にとっては、あまり面白くない成り行き ?

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バイオ燃料じゃなくて FT 燃料

戦闘機もエコの時代? 米空軍で混成燃料を用いた空中給油実験が実施

地球温暖化防止への消極的な姿勢が目立つ米国となるが、実は、バイオ燃料の普及の観点からいうと最先進国は米国となる。

もちろん、地球温暖化を防止するためにバイオ燃料が普及した訳でなく、実際のところは、原油価格の上昇を受けて単にガソリン価格の高騰が続いていることがバイオ燃料の普及の原因ともなっている。

こうした取り組みは最近になり、米軍組織の間でも浸透。米軍の中でも最もバイオ燃料普及に積極的なのが、膨大な燃料を湯水のように消費するジェット機を多数運用している米空軍となる。

ちょっと待ったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。

「混成燃料」と「50:50 で混合」と「F-22A に対して空中給油を実施」はいいですが、「バイオ燃料」とは大間違いのこんこんちき。

米空軍がテストしているのは FT (Fischer-Tropsch) 方式で生成した合成ジェット燃料です。Syntroleum という会社がオクラホマ州 Tulsa の工場で、この方法でディーゼル燃料とジェット燃料を合成しています。このジェット燃料と従来の JP-8 を、50:50 の比率で混ぜてテストしています。

B-52H に続いて、C-17A、B-1B (初の A/B 使用例)、F-15E と試験を重ねてきて、次にお鉢が回ってきたのが F-22A。A/B 使用や超音速飛行だけでなく、ブレンド燃料の空中給油まで試したのは F-22A が最初です。

FT 方式そのものは昔からあって、ドイツでは第二次世界大戦中に合成ガソリンを作るのに使ってましたね。 FT 方式そのものは昔からあります。もうひとつ、ベルギウス法というのがあって、ドイツで第二次世界大戦中に合成ガソリンを作るのに使ってましたね。このときには当初はどちらの方法でも石炭を利用していましたが、米空軍の FT 燃料は天然ガスをベースにしています。

そもそも FT 燃料を導入した理由というのは、石油を精製して作る JP-8 への依存度を下げて、年間に数十億ドルも使っている燃料代をどうにかしたいということ。仮にエコ的効果があったとしても、それは副次的効果ってやつです。

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職場の後輩がベン リッチで困っています

ケリー ジョンソン 1975/9/1

うちの職場ではアメリカ空軍が使う秘密の飛行機を秘密の予算で開発していい事になっています
(もちろんおカネを出す将軍が欲しいといっている機体でなければダメですが)

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Sep 09, 2008

Laser JDAM と Paveway IV

先日、イラクで初の実戦使用を記録した GBU-54/B LJDAM (Laser JDAM) は、GPS/INS 誘導を使用している JDAM (Joint Direct Attack Munition) のノーズに、SALH (Semi Active Laser Homing) 用のシーカー ヘッドを追加して、レーザー誘導を可能にしたものです。

Airmen employ laser joint direct attack munition in Iraq
(Photo : USAF)

一方、英空軍が導入を決めた Paveway IV は、Enhanced Paveway の発展型で、もともと SALH を使用していた Paveway II/III に GPS/INS 誘導を追加したものです。

 

行き着いたところは同じじゃん。

 

というツッコミは当然ながら出てくるわけです。メーカーがそれぞれ違う (JDAM は McDonnel Douglas → Boeing、Paveway は Texas Instruments → Raytheon) というだけでなく、上にも書いたように、目的地に行き着くまでの流れも違うのですね。

JDAM に SALH 用のシーカーを追加したのは、命中精度改善と移動目標攻撃能力の実現を図るため。移動目標攻撃については、以前にデモンストレーションを行った AMSTE (Affordable Moving Surface Target Engagement) を使う手もありますが、AMSTE を使うにはターゲットを追跡する E-8 みたいなプラットフォームが要る上に、データリンクを用意しなければならないので、費用がかかります。レーザー誘導の方がお手軽です。

Paveway に GPS/INS 誘導を追加したのは、悪天候対策。"Operation Allied Force" などで、天候が悪くてレーザー誘導の Paveway を使えないケースが多発したため、補助手段として GPS/INS 誘導を追加したのが Enhanced Paveway、それを改良してイギリス向けに売り込んだのが Paveway IV という図式。

 

源流も背景事情も違うけれども、行き着いた先は同じでした、というお話。
もっとも、搭載可能なプラットフォームに違いがあるとか、JDAM は GPS/INS 誘導パッケージを尾部に付けてる (もちろん SALH シーカーは尖端部) とかいう違いがありますけれど。

 

P.S.
AMSTE を開発したのは Northrop Grumman ですけれど、JDAM を手掛けている Boeing としては、KC-X で角突き合っている Northrop Grumman の製品を使いたがらなかった… なんてことはないよね。

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Sep 08, 2008

審議中

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EOS 40D に、EF 50mm F1.8 をつけて撮ってみました。

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Sep 06, 2008

職場の女性がパソコン兵器主義 ? で困っています

杉○浩○ 2008/9/6

うちの職場では各自が使うパソコンに好きな機種を買ってもらっていい事になっています
(もちろん AX とか PC-9801 とか FM-R とか互換性がないのはダメですが)

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Sep 05, 2008

そういうものかなあ

フィンランドのテレビ局・YLE が「AMV 装甲車の導入に際してスロベニアの首相が、フィンランドの Patria 社から 2,100 万ユーロの賄賂を受け取っていた」と報じて、両国間で外交問題化している話については本館でも触れましたが…

Google News で「スロベニア」とキーワードを指定しても「フィンランド」とキーワードを指定しても、この件に関するニュースを 1 件も検索できません。つまり、日本のマスコミはこの件についてガン無視を決め込んでいるということのようです。

日本におけるニュースバリューからすれば、こんなもんですかねえ。

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Sep 04, 2008

高層ビルと爆撃機の類似性

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前から、↑の建物を見る度に「何かに似てるよなあ…」と思ったのですが、やっと分かりました。ヴィッカース・ウエリントン爆撃機の胴体構造を連想したのでした (参考)。

なるほど、こういう構造にすれば軽くて丈夫になるのかも知れないけれど、爆撃機といえば戦の道具。損傷して補修することも考えないといけません。 そういう場面でこんな感じの骨組みを張り巡らした構造になっていたら、補修が大変だったんじゃないかなあ。

なんてことを考えてしまいました。ひょっとすると、F-35 が複合材の一体成型主翼を止めて分割構造にしたのも、損傷時の修理を考慮したためだったりして ?

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Sep 03, 2008

職場の上官がルーデル大佐で困っています

# さらに勢いで作ってしまった。反省はしていない

エルンスト ガーデルマン  1945/5/1

うちの職場では各自が使う Ju87 に好きな兵装を装備して使っていい事になっています
(もちろん鞭とかロウソクとかラッチェ バムとかはダメですが)

みんな爆弾とかロケット弾とか 13mm 機関銃ぐらいにしていますが、わたしより年下の上官 (たしか 30 才くらい) は戦車撃破おたくで、ユンカースに作らせた 37mm 機関砲装備モデル "カノーネ フォーゲル" にしています
主翼の下にでっかい機関砲のポッドを、それも二つもぶら下げた鈍重な機体です

他の人は何も言わないのですが、わたしはとても非常識だと思いました

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職場の女性が N700 系至上主義 ? で困っています

久々に改変向きのネタが転がり込んできたので、とりあえず第一弾を投下。


うちの職場では各自が使うパソコンの壁紙に好きな写真を持って来て使っていい事になっています
(もちろんセクハラとか暴力とかはダメですが)

みんな動物とか風景とか子供の写真にしていますが、わたしより年下の女性(たしか 30 才くらい)は、JR 東海とか新幹線のおたくで、小田原駅や浜松駅に行ったときに自分で撮った写真にしています。
700 系とか 300 系とか N700 系とかの写真です

他の人は何も言わないのですが、わたしはとても非常識だと思いました

日本は昔、飛行機をモチーフにしてデザインした 0 系新幹線を走らせて高度経済成長したというのは常識なのに、そんな現代で N700 系をかっこいいとか言ったりしているのが信じられません
休憩時間に男性社員とトンネル微気圧波車体傾斜装置デジタル ATC の話で盛り上がっている時もあり、足下から身体を無理矢理 1 度だけ傾けてやりたくなることも有ります

課長に言ったら「問題ない、写真も見たけどあれくらい個人の自由」と言われました

本人にやめて欲しいし、N700 系を正当化するのはおかしいと言ったら、
「N700 系が有るから外国の高速列車に対抗できる、静かに暮らせるのはあの先頭部形状のおかげだし尊敬している、写真だってあなたの好みで変える必要はない」
とキレられてしまいました

しかも、JR 東海とつきあっていてもうすぐ結婚すると先日知りました

自分の職場にあんな考えの人がいたなんてとてもショックです
あんたみたいな人と同じ職場で働きたくないと言ったら、葛西さんに告げ口されて呼び出されました

わたしが悪いのでしょうか ?

Macbookdesktop

元ネタ : 職場の女性が軍国主義?で困っています

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Sep 02, 2008

Coaxial Technology と X2 デモンストレーター

シコルスキーの次世代ヘリコプター、「X2」が初飛行

今回のは「大誤報」というより「説明不足」なんですが。

「X2」は2重反転ローターの浮力で上昇し、前進には機体の後部に取り付けられたプロペラの推力を利用するというもの。

これはいいです。間違ってません。

従来型のヘリコプターは機体の浮力と推力を同じローターで得ているため、推力を得るために機体を前方に傾けると浮力が失われ、結果的に構造的な速度限界をもっていた。

正確にいうとこれって、ローター失速の話だと思うんですけれど…

ヘリが揚力を生み出すために使用するローターは回転する物体なので、ヘリが前進すると右半分と左半分とでローターの対気速度に差が生じて、揚力のアンバランスが発生します。ブレードの迎角をブレードの回転に合わせて変化させることで、ある程度はこの問題を抑えられるのですが、これにも限界があることから、ヘリコプターの最高速度は実質的に 300km/h 程度に抑えられる、とされています。

これを解決しようとして Sikorsky が考えたのが、ABC (Advanced Blade Concept)。1970 年代から取り組んでいて XH-59A (S-69) なるデモンストレーターを飛ばすところまでいったのですが、当時はまだ要素技術が不足していて、重量過多やローターの剛性不足といった問題がありました。

その後、FBW (Fly by Wire)、複合材料、高出力に耐えられるトランスミッション、といった技術が出揃ってきたので、今回の X2 を自費で開発したわけです。

では X2 ではどういう技術革新をやったかというと、強度を高めたブレードを近接させて二重反転型に配置、かつリジッド固定とすることで、後退側でのローター失速限界を引き上げたと説明しています。また、推進手段としては二重反転ローターとは別に、後尾に推進式プロペラを設置しています。これら全部をひっくるめて LHTEC の T800-801 エンジンで駆動します。

XH-59A では推進用に J60 ターボジェットを用意して、巡航速度 225kt、降下速度 260kt をマークしましたが、X2 では巡航速度 250kt が目標とのこと。ただ、ローター ハブとローター マストが大型になるので、その部分で発生する空気抵抗がかなりあるそうです。

参考 : Jane's Defence Weekly (2005/6/8)
"Sikorsky to demonstrate fast coaxial helicopter"

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Sep 01, 2008

何も足さない、何も引かない

「マスゴミ」と呼ばれ続けて (IT Pro)

基本的には「ちゃんと分かってるじゃないの」という記事ではあるのですが、ひとつ、肝心な話が抜けていると思います。

それは、「マスコミが往々にして、報道にかこつけて思想の押し売りをやっている」という点。記事の中で出てくる「友人の発言」にある「事実だけ伝えていればいいんだよ」は、そこのところを突いたものだと思うのですが。

一次情報を取ってくるには、それ相応の取材力が必要で、それは「市民記者」にはなかなかマネのできない話。そういうところで報道を専門に扱う組織は必要で、そのことまで否定はしません。

ただし、拾ってきた情報を伝える際にバイアスがかかって特定の情報を落としたり、記者個人、あるいは社としての主張を広める手段として記事を利用したりする、という手法への反感があるのだという認識が欲しかったところ。掲載する記事の取捨選択や、見出しの付け方なんかにも関わってくる話ですけれど。

ウイスキーの CM じゃないけれども、これからの報道機関には「何も足さない、何も引かない」という姿勢が求められるんじゃないですかネ。変な小細工を弄すると、たちまちバレて突っ込まれる時代だから。

 

そういえば、別件になりますけれど、こんな指摘もありましたっけ。
「空気を読め」を批判するマスコミも「空気を読んで」報道していること。(あかさたなの執行実験場)

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