【速報】グリペン NG は NG
ノルウェー国防省が、F-16A/B の後継機として F-35 の採用を決定しました。負けたのは Saab の Gripen NG です。既報のように、Typhoon については「ノルウェーは F-35 が欲しいみたいだから」といって、すでに降りてしまっていました。
ノルウェー国防省の説明によると、F-35 の方が Gripen NG より安価な提案を行っていたというのですが、にわかには信じがたいものが…
これを受けて Saab の株価は 12% も下落したそうです。いよいよスイスやブラジルの商談を落とせなくなってきました。
Comments
ねことしてはグリペンの方が好きなんだが・・・
きっとこれはアメリカ軍需産業の陰謀・・・（ｒｙ
Posted by: にゃんこ | Nov 21, 2008 11:50 AM
なにをおっしゃいます、これもコミンテルンの陰謀ですよ :-)
常々書いていることですけれど、兵器の調達って、必ずしも値段や性能だけで決まるわけじゃありませんからねぇ…
Posted by: 井上 | Nov 21, 2008 11:58 AM
ｽｲｽはｸﾞﾘﾍﾟﾝの方が国情に合っていると思いますがねえ。ﾗｲﾊﾞﾙ機て何処でしたっけ？
ﾌﾞﾗｼﾞﾙはｴﾝﾌﾞﾗｴﾙの絡みが有りそうでこれはこれで交渉大変そうな気が。
兵器商談は本当に地獄です(w
Posted by: 井上さん二人分の重さの男 | Nov 21, 2008 12:34 PM
スイスは、グリペン・ラファール・タイフーンという欧州三つ巴ですね。ただ、グリペンだけ突出して試験飛行を先行させているあたりに本音が見える、なんていったらスイス当局に怒られますか (苦笑)
ブラジルはスーパーホーネット・グリペン・ラファールのバトルですが、エンブラエルは「どこが採用されても、うちが面倒みるから～」と模様眺めの気配です。
Posted by: 井上 | Nov 21, 2008 12:51 PM
F-Xがラプたんと魔改造タイフーンとグリペンの三つ巴だったら白飯どんぶり三杯はいけそうだが給料日まであと４日、2500円のにゃんこは自重・・・orz
Posted by: にゃんこ | Nov 21, 2008 01:41 PM
丼 3 杯というと、私の一週間分ぐらいに相当する気がします (´･ω･`)
Posted by: 井上 | Nov 21, 2008 03:01 PM
某エロゲ涙目ｗ
登場したグリペンは売れ残りだったのか。納得
グリペンNGは重装備過ぎて高くて重いということになって、そうなると大元の設計が最新のF-35が、ってことになったのかも。
Posted by: 憑かれた大学隠棲 | Nov 21, 2008 06:48 PM
>某エロゲ
あれは私の知人が監修しているので、あまり悪口をいわんであげてください (´･ω･`)
「世代の差」「設計思想の差」だけでなく、開発・製造・メンテを多国籍でやれるとか、それだけに簡単に中止されることはないだろうとか、対米関係に気を使ったとか、いろいろと理由が考えられそうです。
その代わり、ノルウェーはこれから「F-35 に NSM を搭載できるように汁」と圧力をかけることになるのでしょう。イギリスが ASRAAM を積ませようとしているのと同様に。
Posted by: 井上 | Nov 21, 2008 06:53 PM
日本版グリペンもASM-2を4発積まないとダメとか言われるのかなぁ・・・
あと、にゃんこのどんぶりご飯は最大1.5合です・・・ｗ
Posted by: にゃんこ | Nov 21, 2008 08:15 PM
1.5 合×3 杯 = 4.5 合ですから、私のメシ 8-9 回分に相当すると計算されました (をひ)
NG モデルでも 4 発搭載は無理だと思います。もっとも、その点ではタイフーンだって怪しいですけれど。
Posted by: 井上 | Nov 21, 2008 08:50 PM
ASM-2を4発積むF-2ってのはスゴい事なんですね。
てか、井上さんの食事量って・・・自分は食い過ぎ。orz
Posted by: にゃんこ | Nov 21, 2008 10:19 PM
いやいや、私がグリペン並みに小食なだけです (なんのこっちゃ)
Posted by: 井上 | Nov 21, 2008 11:06 PM
さしあたり私はB-52かC-5？
いや、身体のサイズじゃなくて燃費でしたね。ｗ
Posted by: にゃんこ | Nov 22, 2008 12:27 AM
真面目な話、ちょっと調子に乗って食い過ぎるとお腹が妊婦みたいになって、苦しい思いをするのです。
そういえば、B-52D に「デカ腹仕様」なんてのがありましたっけ。
Posted by: 井上 | Nov 22, 2008 12:40 AM
ノルウェーの政府関係者がF-35の調達価格について触れた記事がありました。
http://www.star-telegram.com/metro_news/story/1049955.html
"Norway will pay $2.54 billion for 48 F-35s, a government spokesman told the Reuters news service."
48機で25億4千万ドル。
ほんとにこの値段で収まるのか。差額が出たらだれが被るのか、いろいろと心配になってきます。
Posted by: LM | Nov 22, 2008 12:42 PM
Lockheed Martin のプレスリリースでは、トータルで 84 億ドルという数字が出ていました。こちらは関連経費を含んでいると思われます。詳しい内容は、次の本館の更新に入れる予定です。
Posted by: 井上 | Nov 22, 2008 04:08 PM
> トータルで 84 億ドル
いくら何でもその程度はかかるでしょうね。48機で25億4千万ドルとは、開発費どころか、材料費＋人件費も出ないのではないかと考えてしまいます。
> 魔改造タイフーン
仰ったようにトランシェ 3・オフセット率 100%・日本メーカーの生産参画・AESA レーダーの後日装備・イギリスのエアラインで MRJ を買って、を最低限の条件にしないと、足元を見られるように考えます。
逆にそこまでされれば、アメリカの方も慌てて今のような素っ気ない態度にならないのかとも考えますが、この世界は奇々怪々ですね。
Posted by: へぼ担当 | Nov 22, 2008 07:17 PM
5,200 万ドルという数字については「フライアウェイコスト」とありましたので、すっぴんの価格とみて間違いないでしょう。みなさま御存知の通り、それだけで飛べないのが戦闘機という商品です。
戦闘機に限らず、売り手と買い手の力関係って必ずありますから、それをうまく使って賢い買い物をしたいものです。オランダがグリペン NG に色目を使っているのも、F-35 で好条件を引き出すための作戦という意味があるでしょうね。
Posted by: 井上 | Nov 22, 2008 08:17 PM
色々とご教授いただき深く感謝申し上げます。
情報が錯綜しており、判断に迷っていたので大変参考になりました。
30年間のライフサイクルコストでもグリペンNGよりも安く済むとの事だそうです。
http://www.flightglobal.com/articles/2008/11/20/319140/updated-norway-backs-jsf-selection-rejects-gripen-ng.html
Posted by: LM | Nov 22, 2008 10:12 PM
多分、鍵を握っているのは多国籍のサポートシステムと整備拠点の集約化なのですが、あまり前例がない方法だけに、能書き通り機能するかが心配です。
Posted by: 井上 | Nov 22, 2008 10:52 PM
新製品のライフサイクルコストの見積もりなんて、参考にもならないのですが・・・。
Posted by: 金珍宝 | Nov 25, 2008 12:29 PM
その通りなんですけれど、何も見積もらないわけにもいきませんし。悩ましいところです。
Posted by: 井上 | Nov 25, 2008 01:33 PM
メリケンから完成品輸入なんて、経費節約できるわけが無いです。（みんな同意してくれるはず）
（以下、20行ぐらい書きましたが、我に返って自粛）
Posted by: 金珍宝 | Nov 25, 2008 04:35 PM
この件に限りませんけれど、常に「最善」の答えが転がっているとは限りませんよね。ノルウェー単独で開発・製造できない以上、限られた選択肢の中からもっともマシそうなものを選んだ、ということでしょう。
単にイニシャルコストやライフサイクルコストの話だけじゃなくて、産業界の参画によるメリットはどうか、とかいう話も関わってくるわけですから。
Posted by: 井上 | Nov 25, 2008 07:24 PM