カメラと戦争
私のバイブル (ぽんちゃんの買ってし魔王な日々) で紹介されていたのを見て「これは読みたい !」と思い、即座にポチってしまったのが、この本。
実のところ、「カメラと戦争」の話は冒頭の方に限られますけれど、それ以外のカメラ絡みの話も読み応えあり。一気に読み切ってしまいました。
収穫だったのは、上下像合致式測距儀の内部構造が分かったことです。
ちなみに、ドナルド・マッキンタイア ルードウィック・ケネディが書いていた話ですが、イギリスでもドイツ流のステレオ式測距儀を採用しようと検討したことはあるらしいのです。ところが、ステレオ式の方が操作員に冷静さが求められて、それは戦闘の混乱の中では失われやすいものだから、といって上下像合致式のままになったのだと。
それはそれで筋が通っていますけれど、イギリス人は伝統にこだわる傾向が強いので、「果たしてそれだけかあ ?」と突っ込んでみたくなりました (笑)
Comments
ヤマトの15m測距儀の話は、原典のアサヒカメラ、掘ったら出てくるはずです、私。(カメラ診断室のレンズ特集号を何冊かキープしています、気付いたら軽く10年前…orz)
ドクター小倉が千葉大で教鞭を執っている頃おとーとが、正に画像工学科で学んでいたんですが(確か退官公演の手伝いをさせられていたはず)、そんな奴は今はサーバーのお守りで仕事してたりします。w
Posted by: ぼろねこ2k | Dec 20, 2009 06:07 PM
なんと、そんな御縁があるのですか。
大学で学んだことと現在の仕事が別分野、というのは私の身辺でもよくある話です。でも、直接的に関係がなくても、大学で身につけたことは何かの形で役立っていると信じたいです。
Posted by: 井上@Kojii.net | Dec 20, 2009 06:29 PM
おおっ、びっくりした!
それはともかく、お読みいただいたようで何よりです。私もアサヒカメラ連載当時から知ってはいたものの、いつも購入している訳でないので、ふと某カメラ屋の書籍コーナーで文庫を発見して即購入、以降、ブックカバーがボロボロになるほど読んでいる本です。実は、うちの爺さんが戦艦「長門」に電波探信儀を取り付けたとかを幼い頃に聞かされていたのが発端で、この手の書籍は結構揃えていたりします。(前間孝則さんの本のおかげで、今や立派な国産戦闘機厨になってしまいましたが。)
イギリスがステレオ式を採用しなかったのは「やせ我慢」の可能性がありますが、日本海軍の方もドイツのステレオ式に自信が持てず、15m測距儀はステレオ式とイギリスの上下像合致式との組み合わせになっているのは本の通りです。
あと、大学と今の仕事が違うというと、私の大学一期上の、情報工学科の「京王線のダイヤ最適化」が卒業論文と言う先輩が、苔の一念でJR東に入社したのですが、今や立派な強電屋さんになっているそうです。そう言う私も、爺さんの影響で通信工学出身の筈なのに、今やただの事務屋さんですが。
Posted by: 観音旭光の両刀使い | Dec 20, 2009 10:26 PM
とても面白い本でした。これに限らず、技術屋さんが出てくる本ってワクワクさせられるものがあって好きです。
2 種類を組み合わせていいとこ取りを狙うのは、なんか日本的お家芸という気もするのですが、気のせいかも知れません。単に、中島製エンジンのピストンの話がひっかかってただけかも。と、機械科出身らしく締めてみました。
Posted by: 井上@Kojii.net | Dec 20, 2009 10:59 PM
祖父は帝国陸軍の鬼軍曹でも、孫はしがない会社員・・・
Posted by: にゃんこ | Dec 21, 2009 09:34 AM
収穫ってなに?
Posted by: BlogPetの⊂⌒~⊃。Д。)⊃ | Dec 21, 2009 03:14 PM
その手の話をいいだすと、うちの先祖はどこかの足軽だったらしいです。
Posted by: 井上@Kojii.net | Dec 21, 2009 06:37 PM