最近読んだ本 : 駅弁革命
これは良書です。何が良いかというと、表面的な話、華やかな話だけを取り上げて終わりにしていないところが。
料理人の人がいくら頑張って素晴らしい料理を発案しても、駅弁である以上、冷めてから美味しく食べられないとダメ。その状態で雑菌が繁殖していてはダメ。工場で作るものだから、工場で作れないようなものもダメ。もちろん、お値段だって許容範囲というものが。大量生産する以上、素材の安定供給も必須要件。
つまり、駅弁に限った話じゃありませんけれど、設計する人 (料理人) だけでなく、製造・販売・調達などの部門も噛み合わないと、良い商品を送り出して成功させることはできないという、至極当たり前の話。それを再認識する一例として、いい本だと思いました。
また、トップが明確な戦略や方向性を示したり、ときには介入して現場を引っ張っていったり、といった組織運営論の本として眺めてみても、興味深いものがありそうです。
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