最近読んだ本 : 攻防 900 日
以前から「読んでみたい」と思いつつ、ブツが手に入らずにいた本。なんとか入手に成功したので読んでみました。
独ソ戦を取り上げた本はおしなべて、陰鬱な雰囲気を漂わせているものですけれど、この本の場合にはもう、陰鬱ってレベルじゃなかったです。封鎖が続いているうちに食糧配給手帳の交付が減ったのは、疎開が進んだからというだけでなく、万単位で人が亡くなったからだ、なんていわれるともう…
戦時に一般市民がひもじい思いをした、という類の話ならあちこちの国で出てきますけれど、「○肉まで食った」なんて話が出てくるのは、レニングラード攻防戦ぐらいかも知れません。うー。
Comments
スターリングラード、ですよね?(レニングラードは現サンクトペテルブルグ)
Posted by: 儀狄 | Nov 07, 2010 12:08 PM
>儀狄さん
レニングラードですよ。
スターリングラード(現ボルゴグラード)も凄まじい戦いでしたが、レニングラードも井上さんが触れられている様に凄惨な事になってます。
Posted by: 井上さん二人分の重さの男 | Nov 07, 2010 01:08 PM
レニングラード攻防戦そのものも凄惨なんですが、そんな状況でも権力闘争を止めていなかったり、レニングラードの守護神といってもいいはずのジダーノフの戦後について知ったりすると、ますます陰鬱な気分になってしまうのでした。
Posted by: 井上@Kojii.net | Nov 07, 2010 07:27 PM
ボルゴグラードって某東独国歌使ってるエロゲに(ry
ジダーノフの末路には涙せざるを得ません.尼の書評に書いたんですが敵は身内だったというのが,きわめてソ連的なんですよね.ていうかロシアって苦難しかない土地柄なのかと考えてしまうところです.日本では,というか世界的に見ても籠城戦って近代戦の中ではかなり少ないですね.大戦末期の日本は籠城戦みたいなもんですがw
Posted by: 憑かれた大学隠棲 | Nov 08, 2010 05:17 PM
権力闘争云々の話は抜きにしても、第二次世界大戦でべらぼうな犠牲を出して、しかも凄惨極まりない経験をしたことが戦後のソ聯の生き方に影響したのかなあと思うと、まさに「にんともかんとも」なんですよね。
あれだけの艱難辛苦に耐えられたのは、スターリン時代のソ聯だったからこそ、といったら言い過ぎでしょうか。
Posted by: 井上@Kojii.net | Nov 08, 2010 09:11 PM