最近読んだ本 : 本当の戦車の戦い方
タイトルに期待して買うと、「え ?」と思わされるかも。むしろ、「陸上自衛隊の戦車部隊における、現場からの視点」というつもりで買うのがお勧めかもしれません。どちらかというと、そういう内容の本だから。
先に「本当の潜水艦の戦い方」が出ていて、こちらの方はまさにタイトル通りの内容だったので、シリーズ化はしてみたけれど… というところ ?
ただ、タイトルと中身が少々ミスマッチだから価値がない、なんてことはなくて、ハッと気付かされた話がいろいろあったのも事実。新旧の AFV を混在運用するときの問題点なんて、私自身、半分忘れかけていましたし。海の上や空の上でも、似たような話はありそう。
そういえば、「Jwings」で「ステルス機の戦術」について書きましたけれど、こちらは本当も何も、まだ実例が皆無に等しいので、「本当のステルス機の戦い方」なんて本を書くのは難しいかも。
Comments
さっそくAmazonで購入してみました。
ちょっとずつ読んでみます!
Posted by: pavlovdog | Apr 24, 2011 01:13 PM
架空戦闘場面のところが、「なるほど、陸自はこういう場面を想定しているのかも」といった形で読めて興味深いかも知れません。現場の人間でないと書けない雰囲気が感じられました。
Posted by: 井上@Kojii.net | Apr 24, 2011 07:34 PM
震災の影響でしょうけど、本やタウンの今月の光人社の新刊と実際の新刊が異なっていますね。
Posted by: メリッサ | Apr 25, 2011 12:00 PM
震災で紙の入手に影響が出ただけでなく、倉庫に積んであった在庫品が崩落して大変なことになったところもあるようです。そんなこんなで、出版業界はいろいろ大変なことになっている模様です。
原稿を書く立場としては、ひたすら原稿を書くだけですけれど、普段よりも早めに納品するようにしています。
Posted by: 井上@Kojii.net | Apr 25, 2011 03:13 PM
震災が原因だから仕方がないのですが
西大佐関連の文庫が本命だったので、残念です。
Posted by: メリッサ | Apr 26, 2011 12:11 PM
新刊一覧に載っていないようなので、早くても来月ということになってしまいそうですねえ…
Posted by: 井上@Kojii.net | Apr 26, 2011 12:33 PM
遅ればせながら読了致しました。
確かにタイトルと中身は全然違いますね(笑)
実際は『陸自戦車部隊の元指揮官が防衛を憂う』といった所でしょうか。
途中の架空戦闘シーンは若干唐突に挟まれている感はありますが(汗)、実際に各級の指揮を経験した方ならではのリアリティを感じました。
時々目にする『防衛を憂う』というテーマでありつつも、
・戦車連隊長、陸幕調査部、富士学校という経験からの説得力、
・政治/背広組に止まらず制服組への警鐘、
という点で、他にない興味深い内容でした。
ただただタイトルが勿体無い…。
Posted by: pavlovdog | Apr 29, 2011 06:34 PM
「防衛を憂う」内容なんですが、いわゆる国士様的な憂国論とは異なる、より現場の視点に立脚した内容になっているところが、説得力を感じさせると思いました。
多分これから、同じようなタイトルでいろいろとシリーズ化されるんじゃないかと思うのですが、「戦い方」以外にもテリトリーが広がるようなら、ネタがあれば私も参入…
するのは無理がありそう。「本当の」と謳っているのに、業界未経験者が書いちゃいけません。
Posted by: 井上@Kojii.net | Apr 29, 2011 11:20 PM
私も読みました。
90式戦車と10式戦車の設計コンセプトの違いが分かりやすく説明してあって、私のような者には大変ありがたい文庫でした。
Posted by: メリッサ | May 01, 2011 12:39 PM
そうなんです。これまであまりなかった「中の人の視点」で書かれた本として価値は大ありなんです。タイトルだけで買わずに目次までちゃんと見た上で買えば、納得してもらえると思うのでした。
Posted by: 井上@Kojii.net | May 01, 2011 09:27 PM