米海軍の進水式とスポンサー
先日のエントリ のコメント欄で、米海軍の艦名ルールの話が出たので、ついでの話題をひとつ。すでに書いてたかと思ったら、まだだったようなので。
本館の「今週の軍事関連ニュース」でもときどき出てきますけれど、米海軍の新しい艦が進水式や命名式をやるときには、「スポンサー」が必要です。要は艦名ゆかりの女性を誰か連れてきて命名・進水を司るポジション。他所の国では、「ゴッドマザー」と呼ぶ場合もあるようですが、人選の基準はいろいろある模様。
進水式の場合、シャンペンの瓶をぶつけるのもスポンサーの仕事。あのシャンペンの瓶、本番で割れないと困っちゃいますから、割れやすいように細工がしてある、と何かで読んだ記憶が。
問題はスポンサーの人選。
艦名が人名なら、名前をもらった人の身内に属する女性を連れてくるのが一般的みたいです。ただし艦名にするのは故人のことが多いので、娘とか孫とかいうことになりがち。地名だと、名前をもらった土地に関係する女性を連れてくることになり、たとえばUSS Hawaii (SSN-776) ではハワイ州知事 (たまたま当時、女性だった) を連れてきました。
こんな具合に適当な人を選定できればよいのですが、それができないと、海軍の偉いさん (作戦総長とか) の夫人が出てくることが多いようです。
この人選そのものに興味深いところがあるので、本館で進水の話を書くときには、元記事にある限り、スポンサーについても言及するようにしてます。
Comments
>本番で割れないと困っちゃいますから、割れやすいように細工がしてある
アメリカではどうか分かりませんが日本で瓶に細工はあまり聞いたことがないです。
十分な加速度が得れるように長めのアームに固定し
船体側にアングル等の加工品を取付けそれにぶつけると言った細工が主流かと
しかし、シャンパンの瓶は結構な内圧が掛かるので見た目の割りに非常に頑丈ですから
割れなかったって事が多々あったんでしょうねぇ・・・
Posted by: BELL | Jun 10, 2011 01:30 PM
アメリカの場合、手で瓶を船体に叩き付けて割るので、かなり勢いをつけないと「割れない事故」が起きそうです。スポンサーの女性が緊張したり、おしとやかに振る舞ったりしてしまえば、なおのことでしょう。
当然ながら、目の前でシャンパンが割れるので飛沫を浴びるのですが、クリーニング代相当の謝礼は出るらしいです。
Posted by: 井上@Kojii.net | Jun 10, 2011 04:26 PM
TVのハプニング映像の番組で割り損なっているシーン見ますから、結構有るのかもしれませんねえ(・ω・)ノ
Posted by: 井上さん二人分の重さの男 | Jun 10, 2011 08:15 PM
シャンパンの瓶が割れなかったり、船が動き出さなかったり、あるいは勝手に動き出したり、海に滑りこんだと思ったら転覆したり、対岸に洪水を引き起こしたり。進水って、よくよく考えたら危険がいっぱいなのかも知れないですねえ…
Posted by: 井上@Kojii.net | Jun 10, 2011 08:54 PM