武器輸出三原則緩和をめぐるハズレ記事
なんというピント外れな記事。
F-35 の導入決定 (か ?) の話とタイミングを揃えて出てきたのが意図的なのかどうかはともかく、以前から「国際共同開発参画を可能にするための三原則緩和」という話は出ているのに、その話を無視して「武器輸出で儲けようとしている」という方向に話を誘導するのは、恣意的なミスリードというものでは。
そもそも、単純に武器輸出を解禁したところで、そんなウハウハになるほど売れるわけがないというのは、業界の当事者なら承知していることだろうに。この買い手市場の御時世に、実戦経験がない日本がいきなり参入したところで、クルマや家電製品みたいに売れると考える方がどうかしてますって。
Comments
武器輸出の話ですけど、共同開発の相手国をNATO諸国だけでなく
「アメリカ合衆国の同盟国」にも広げておいた方が良いと思いますけどね。
Posted by: メリッサ | Dec 15, 2011 11:36 AM
あまり範囲を拡げすぎても、政治的兼ね合いとか情報保全とかいう問題が出てくるので、慎重にやらないといけないとは思いますが。具体的に該当しそうなところというと… 台湾 ?
Posted by: 井上@Kojii.net | Dec 15, 2011 01:15 PM
相手国をNATO諸国に限定していると実在の共同開発時、その事がネックになりそうにおもえたので
相手国を「アメリカ合衆国及びアメリカ合衆国の同盟国」にした方が良いと思ったのですが
(範囲を拡げ過ぎと言われると確かですけど)
Posted by: メリッサ | Dec 15, 2011 06:52 PM
そういえば、台湾より先にオーストラリアが関わってくる可能性があるかも知れないですね。そうなると確かに、仰るとおりの定義が必要になります。
…さっき、風呂に入っていたときに思い出しました。オーストラリアの存在を。
Posted by: 井上@Kojii.net | Dec 15, 2011 09:21 PM
井上さんがご指摘のとおり、この記事の執筆者(大前さん)も『「メイド・イン・ジャパン」の防衛関連品は性能こそ優れているだろうが、実戦経験はない。一般に武器というものは、実戦に裏打ちされた歴史や信頼性がものを言うから、武器輸出三原則の緩和によってすぐに日本の武器が世界で買われることはないだろう。』と書いているように、ちゃんとそのあたりはお分かりになっていらっしゃるようです。あながち「ハズレ」でもないような…。まぁウハウハ武器が売れ始めるとしても、それは何十年も先の話でしょうけど。
Posted by: トニック | Dec 16, 2011 02:10 PM
それならそれで、なんでこんな煽ったタイトルを… と思ってしまいましたが、書き手の思惑とは別に、編集サイドでタイトルを決めてしまった可能性はありそうだなと思いました。
ただしなんにしても、今回の武器輸出三原則に関する動きと戦前の日本の動きをこじつけるのは、ちょっと無理があるんでないかい ? と思う次第です。
Posted by: 井上@Kojii.net | Dec 16, 2011 02:48 PM
ふと、思い出したのですが、小泉総理の時代に濱口総理を持ち出して「小泉改革は戦争への道だ」と言っていた
竹ヤリが好きな経済評論家がいましたよね。
Posted by: メリッサ | Dec 16, 2011 04:20 PM
そして、その結果がどうだったかといえば「いわずもがな」ですが、後からいうのは簡単ですから、その点は割り引かないと。
さらに遡ると、中曾根内閣の時代に防衛費の対 GNP 比 1% 枠を突破したときにはもう、「これで日本は軍国主義に一直線」みたいな騒がれようでしたけれど、ありゃいったい何だったんだろうと思います。
Posted by: 井上@Kojii.net | Dec 17, 2011 08:32 AM