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Jan 23, 2014

2014 年 1 月のお仕事・その 3

続きましては「航空ファン」。ミッション・システムの第三弾は「戦闘機」。主に射撃管制関連の機能を取り上げてみました。

今回が戦闘機でしたから、次の号で何が来るかは容易に想像ができそう。

それから「Reader's Report」のページで、またもや 1 枚、「Writer's Report」が紛れ込んでおります (をひ)

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Comments

この記事で扱うものでもないんですけど、CWイルミネータ状態と普通のレーダーとの切り替えが未だによく分かってない事を改めて実感しましたです。

CWって、本当に連続的に電波を当てることみたいで、どうやって追跡を続けているんだろう、と。
あと、モノパルスシーカーもよく分かってないです。
久しぶりに、ミサイル辞典でも引っ張り出すか(あれは、ところどころ間違っているらしいけど)。

仮説その1:適宜切り換えているので、本当の意味でCWじゃない。
仮説その2:コニカルスキャンしながら、最大感度の方向へと中心を移動させている。距離変化は無視。

Posted by: いーの | Jan 23, 2014 02:37 PM

確かに、その辺の細かい話や通信関連の話って、私も含めて、あまり噛み砕いて書かれていないですね。モノパルス・シーカーなんか、言葉は頻繁に出てくるのに、まともな解説がなかなか見あたらないという。

リサーチを進めておいて、おいおい、何か機会があればやってみたいところです。

Posted by: 井上@Kojii.net | Jan 24, 2014 10:33 AM

日経BP TechOn いまさら聞けない無線の話
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20130723/293600/

この連載の最新回が、無線変調の話で、けっこう勉強になります。
データリンクの通信どうしてるんだろうか、とかそういうのも出てくるんじゃないでしょうか。

Posted by: いーの | Jan 24, 2014 06:59 PM

当該記事で取り上げているのは、デジタル変調の話ですね。私も、以前に軍研で書いたことがあります。

ただし実際には、デジタル信号を変調して出てくる電気信号をどうやりとりするか、という話もあって、たとえば Link 16 みたいに周波数ホッピングを使う事例があるわけです。
やはりこの手の話になると、階層モデルの話は欠かせないんですよね。

Posted by: 井上@Kojii.net | Jan 25, 2014 10:36 PM

PC不調で亀レスですが、大学の専門は「変調論」のデムパ系な私が来ましたよ(オヒ

実のところ、具体的中身は軍事機密の闇の中ですが、仮説として次のように考えます。

少なくとも初期のセミアクティブレーダー誘導ミサイルの場合、技術レベルが高くないので複雑なことが出来ません。そのため、ターゲットへ電波を常時照射(=連続波(CW)照射)して、ミサイル側はターゲットからの反射波を頼りにその方向へ向かって進んでいくと何時かはぶつかる訳です。パルス波にした場合、レーダー波照射の間隙期間はミサイルシーカーがターゲットを見失ってしまいますので、その期間中に行き過ぎてしまったり、ターゲットが方向を変えてしまって完全に見失うこともあり得ると。

そこで、F-4世代の機載レーダーアンテナのAN/APQ-109やAN/APQ-120の辺りを見ると、パラボラの他にダイポール状のアンテナも見えます。これがCWイルミネーター用のアンテナではないのかなと思ったり。捜索レーダーの機構とCWイルミネーターの機構を分けておくと、レーダーが首振り中も、CWイルミネーターの照射覆域を必ず残すようにビーム形状を設計してCW波を照射すれば、その常時照射覆域にターゲットを収めつつ捜索レーダーの機能も維持出来るかと(無駄な電波も多くなりますが)。

一方、モノパルスシーカーについては、「モノパルスレーダー」でググると車載レーダーの技術資料が出て来るので確認いただきたいのですが、基本的には複数の受信点でパルスを受信して、そのパルスの時間差で方向を検知する、首振り不要の技術となります。これをセミアクティブレーダー誘導ミサイルのシーカーに載せていれば、母機の機載捜索レーダーからのパルス反射波をミサイルが受信し、受信点の時間差から方位を解析することで(距離は測定出来ずとも)その時点での正確な方向へ向かっていくことは可能と思われます。ただし、ミサイルは小さいので、受信点の時間差が小さく、それから方向を得るのは至難であり、割とここ最近の技術だと思われます。また、常時照射・常時方向測定をしている訳ではないので、その点でのマイナスはありますが、それを言うとアクティブレーダー誘導ミサイルも同じ事ですね。

なお、Tech-On の記事は基本を抑えた良記事だとは思いましたが、n-PSK の時間・振幅波形では符号切替時に激しいスプリアス(不要覆射)が出るぞとツッコミをば(FSK・PSKとも、開始・終了は振幅0にするのが鉄則。波形の不連続点発生は良くないです)。

Posted by: 観音旭光の両刀使い | Jan 26, 2014 01:21 AM

おおお、詳しいお話をありがとうございます。レーダーの話は私の方でもいろいろ調べてみて、おいおい原稿のネタにしてみたいと思います。

AIM-7 系列だと、モノパルス化したのは確か AIM-7F からで、親戚のスカイフラッシュもモノパルスだったはずです。だから、時期的には 1980 年代以降ということになるでしょうか。

Posted by: 井上@Kojii.net | Jan 26, 2014 07:48 PM

この週末にミサイル辞典は出せませんでしたが、知人の結婚披露宴における待ち時間中に、CWでも周波数変化をさせることで(ヒットした中では、ホッピングさせるとまでは書いていませんでしたが)、測距できるとしており、バトルオブブリテンの時のような、初期のレーダーではむしろそちらが主流だったとか書いてありますね。
そちらを使いながら、追跡を続行していたのかもしれません。

Block10の頃のF-16の本に、AIM-7を積むときに必要になるCWユニットの写真が載っていましたが、通常のパルスドップラとしての制御を打ち切って、そういう機能を持たせるものだったのかな?

F-15のAPG-65のアンテナに生えていたダイポールアンテナは、IFF用でしたっけ?

古い本発掘できるかな?

Posted by: いーの | Jan 27, 2014 10:24 AM

訂正、F-15はAN/APG-63でした。
65は、レガホですね。

Posted by: いーの | Jan 27, 2014 06:08 PM

周波数変化というか、対象が移動しているとドップラー効果が発生するので、それを検出するという話だったと思います。
特定の目標だけを連続的に睨み付けていれば、それでも対応できそうですけれど、広い範囲を捜索するとなると、どうなのかしらん。

Posted by: 井上@Kojii.net | Jan 27, 2014 07:17 PM

> CWって、どうやって追跡を続けているんだろう

CWでも、目標の速度(ベクトル)がわかるからです。


Posted by: ss | Jan 27, 2014 11:44 PM

えっと、それってドップラー効果に起因する周波数変動の変化率を追えば可能… ?

Posted by: 井上@Kojii.net | Jan 28, 2014 12:43 PM

いやいや、ssさんは、私が一応の解決を見た、FM-CWレーダーの事を話されているんだと思います。
↓参考URL
http://www.kurasc.kyoto-u.ac.jp/~fukao/new/2006lecture/8kishi.pdf
http://apmc-mwe.org/mwe2008/pdf/src/TL08-01.pdf


変なのも引っかかったw
http://www.home.agilent.com/agilent/editorial.jspx?ckey=2366666&id=2366666&cmpid=zzfindteachradar&lc=jpn&cc=JP

Posted by: いーの | Jan 28, 2014 02:07 PM

あ、そうでしたね。というか、その話って先日に軍研でソナーと絡めて書いたような… (大汗)

Posted by: 井上@Kojii.net | Jan 29, 2014 04:59 PM

あれ、亀レスですが、送信波と反射波の関係解析だけでベクトル量が出せましたっけ?

首振り動作を止めた場合は、レーダー視線の前後方向の距離と(ドップラー変位測定による)速度のスカラー量しか出せないような。

首振り等で測角することで始めてベクトル量が検出できると思ったのか。

(小難しい話をしてすいません。)

Posted by: 観音旭光の両刀使い | Jan 29, 2014 08:25 PM

誤:思ったのか。 → 正:思ったのですが。

最近注意力散漫ですね。orz...

Posted by: 観音旭光の両刀使い | Jan 29, 2014 08:27 PM

確か、周波数変調をかけるんです。すると、送信時にかけた周波数変化のタイミング&変化の内容が分かっていれば、それを受信波の周波数変化と比較することで、送信タイミングとの差をとれるのかなあと。

Posted by: 井上@Kojii.net | Jan 29, 2014 09:06 PM

>観音旭光の両刀使いさん
話がトンチンカンになりつつあるような。

整理します。
CW発信中のレーダーでも、FM-CW方式によって、距離測定は可能というのが、あっちこっちの技術文献を検索した結果として理解されました。現代では一般的なパルスレーダーと違って、処理が少なくて済み、反応速度も早いという利点があるそうです。

ミサイルの誘導にあたってのCWモードでどうしているのかを述べた文献を見つけていないので分かりませんが、一目標Lock-Onへ移行すると、目標方位から、アンテナの電波放射範囲に含める程度の角度シフトを持たせて、目標方位を中心に円錐を描くようにスキャンする、コニカルスキャンを行う事になっています(AESAではないAPG-74あたりまでのレーダーの場合)。
赤外線誘導ミサイルの誘導と同じく、反射最大の方向へ、中心方位を移動させれば測角は継続できます、そして距離情報もCW-FMで得られるなら、目標ベクトルをFCSが算出できることになり、CW誘導中でも照射の継続する情報には不足がないことになります。

ということで、ミサイルのシーカーが、FM-CWとドップラシフトによる周波数移行分も含んだ受信能力があるなら(常識的に考えれば、ドップラシフト分は絶対見込みますよね)、わざわざ別の電波発生装置を設けなくても済むことになります。

Posted by: いーの | Jan 30, 2014 10:17 AM

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