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まずは「軍事研究」。これまで C4ISR 関連の話をメインにやってきましたが、今月と来月は趣向を変えて、電気推進がらみの話を取り上げます。
ええ、電気推進の話といえば、軍事に強い人よりも鉄道に強い人の方が本領発揮。たまたま二股かけている私の出番です (と勝手に決めた)。
でも、いきなり「刷子」とか「U 相・V 相・W 相」とか「VVVF」とかいうことをいいだしても読む方が大変ですから、今回はまず全体状況や総論・概論を。テクニカルな話は次回です。
May 10, 2014 09:30 AM in 仕事のあれこれ | Permalink Tweet
舟は進むべきか、停泊してナンボか(マテ 極端な話、昨年の高潮での比への派遣とか。 停泊して支援するときの補機の方が、推進力としての主機よりなんぼ大事か? そういうことになりかねない今日このごろ そんな折、近海では硫黄ゼロ燃料とか言われたらgkbr http://www.nmri.go.jp/main/publications/paper/pdf/23/08/02/PNM23080204-00.pdf
Posted by: sionoiri | May 10, 2014 02:50 PM
実は、軽油 2 号 (艦船用) の硫黄分比率は民生用の軽油と同等の低さで、むしろ NATO 標準燃料の F-76 の方が硫黄分が多いのでした。仕様書の上では、ですけれど。
実は近いうちに、別件で「ほき」に関する仕事をしたものが出てくる予定だったりします。
Posted by: 井上@Kojii.net | May 10, 2014 03:39 PM
http://www.shorelinemedia.net/ludington_daily_news/business/article_43734e9a-d2e4-11e3-a0ee-001a4bcf887a.html http://shipandbunker.com/news/am/902938-coal-powered-us-ferry-gets-upgrade-to-reduce-pollution 手段と目的の履き違え 日本ならSLの動態保存の様な物かもしれないけど、お払い箱。 石炭焚きレシブロ蒸気の五大湖連絡船。
Posted by: sionoiri | May 10, 2014 09:06 PM
なんのなんの、1980 年頃にアメリカで「蒸気機関車を新設計・新製しよう」という企画が持ち上がったのに比べれば…
正直な話、石炭を使うものをおニューで作るなら、火力発電所がいちばんじゃないかという気がします。
Posted by: 井上@Kojii.net | May 11, 2014 12:45 PM
アメリカ人ってほら、文明が潰えた後の世界を小説やドラマや映画にするのが大好きでしょう。
そんなロスト・シビラゼーションな世界で、いつも一筋の光明として登場するのが蒸気機関車!w。 まじめな話、核シェルターにはダイナモ発電機が必須なのと同様、EMP攻撃の脅威も高まっている昨今、この程度の技術なら、最小のメンテと訓練で残せる、という技術を何処かに残して置くべきだと思いますね。 そういう意味では、石炭火力発電なんかも、国内で一箇所くらいは稼働させておくべきでしょう。石炭なら国内で手に入るんだから。
Posted by: えいじ | May 12, 2014 02:24 AM
稼動していますよー。中部電力の碧南火力発電所が。実は、私の仕事と、この発電所に関する話がゴニョゴニョゴニョ…
あと、石炭というと津軽鉄道名物のダルマストーブがありますが、さすがにこれを広く復活利用させるのは難しいかも。そもそも、そこら辺で気軽に石炭を入手するというわけにもいかないですし。
Posted by: 井上@Kojii.net | May 12, 2014 08:07 AM
石炭火力発電所は、まだまだたくさん残ってますよ、まあ現役の所は、効率とか環境対策が逝っちゃってて、何かあっても使い続けられるかというと疑問がありますが。
Posted by: いーの | May 12, 2014 10:53 AM
厳密に言うと、「国内炭」の「石炭火力発電所」は、 北電の奈井江・砂川発電所の両発電所のみのようですな。
他地域は国内採炭が消滅しましたからねぇ(苦笑)
Posted by: 七師三等兵 | May 12, 2014 08:42 PM
>奈井江 http://plaza.rakuten.co.jp/baneisupporter/diary/201107310000/ http://plaza.rakuten.co.jp/baneisupporter/diary/201108060000/ でっかいどう 石炭云々より、レシプロOTL
Posted by: sionoiri | May 12, 2014 09:04 PM
>高カロリーの石炭を焚くことができない そんなことがあるんだ…
Posted by: 井上@Kojii.net | May 12, 2014 09:06 PM
http://hamarepo.com/story.php?story_id=322 http://www.eic.or.jp/library/gomi/gomi_pla_s.html プラゴミが足らないと、熱量が足らないので生ごみが生煮えになる。 プラゴミが多すぎると、炉が溶融する。 http://www.asa.hokkyodai.ac.jp/research/staff/kado/04ch2.pdf 熱量を加減するためのRDFは保存が大変 http://www.sozogaku.com/fkd/cf/CC0300010.html 前門の虎、後門の狼
Posted by: sionoiri | May 12, 2014 09:29 PM
ええと、つまり「低カロリー石炭に合わせて造られた炉で高カロリー石炭を燃やすと、温度が上がりすぎて炉を壊してしまう」ということですね ?
Posted by: 井上@Kojii.net | May 12, 2014 10:51 PM
http://criepi.denken.or.jp/research/review/No46/chap-1.pdf 壊さないには石炭をくべる量を減らすとか工夫がいるのでしょうね。 石炭の投入重量では無くて、投入熱量が大事でしょうから。 熱量だけでは無いと思います。純炭素と揮発分の多い石炭では炎の性状も違うでしょうから、より詳しく分れるのでしょうね。 環境対策の硫黄や灰など他の要素も有るでしょうから、「石炭」というだけでは無くてブレンドするらしいですし、さらには「間伐材」「下水処理場の残渣」いろいろな物を受け入れるに適切な「カクテル」を用意する必要が有るでしょう。 遡れば、日露戦争のカージフ炭から練炭を作る燃料廠の設置など、帝国海軍も、また鉄道省も規格には努力を払ってきたのでしょうが、低品位でなければ大丈夫という訳でもないでしょう。 「軽油2号」とかと同じ様にスペックはあるでしょう。 「規格」「規格外」はプラントにより違うでしょうが。
Posted by: sionoiri | May 13, 2014 08:35 AM
サルファと言うそうですが、硫黄分等の酸になる混ぜ物は、いろいろありますよ。 確か、通産のエコシップ計画で、C重油でガスタービンが回せないか→硫酸コーティングがないとあっという間にボロボロ→セラミック部品→コスト上昇で内航船とかには使えませんという話があったと思います。
いまさらですが、燃料の性状は重要なのでした。
Posted by: いーの | May 13, 2014 10:19 AM
ううむ、「燃やしもの」って難しいですよねえ…
そういえば、海自の蒸気タービン推進護衛艦の中には重油から軽油に燃料を変更したケースがあるはずですが、単に燃料を変えるだけではなくてバーナーなどにも手を入れていたはずで、やはりいろいろあったのだろうなと思われます。
Posted by: 井上@Kojii.net | May 13, 2014 01:54 PM
>護衛艦の燃料変更 バーナーは、燃料と空気との混合に影響があるので、交換は必須です。 既設の水管ボイラなので、後は燃料系統の動きものと制御系の交換くらいで済ませているでしょうけど。
発熱量や比重が変わるので、航続距離や復元性能にも影響しているはずです。
ガスタービンだと点火シーケンスの変更も必要になっていますが、旧DDHのボイラあたりだと人がやるので問題ないのかな?(映画「バトルシップ」でアイオワ級のボイラー点火のシーンが出てきますが)
Posted by: いーの | May 14, 2014 10:52 AM
そういえば、ボイラーのバーナーチップってどんな形をしているんだろう… と思ったところで、よく知らなかったことに気付きました。そこでちょいと検索してみたら、こんなのが出てきました。 http://www.ekouhou.net/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%83%81%E3%83%83%E3%83%97%E6%A7%8B%E9%80%A0/disp-A,2010-133664.html
Posted by: 井上@Kojii.net | May 15, 2014 09:36 AM
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舟は進むべきか、停泊してナンボか(マテ
極端な話、昨年の高潮での比への派遣とか。
停泊して支援するときの補機の方が、推進力としての主機よりなんぼ大事か?
そういうことになりかねない今日このごろ
そんな折、近海では硫黄ゼロ燃料とか言われたらgkbr
http://www.nmri.go.jp/main/publications/paper/pdf/23/08/02/PNM23080204-00.pdf
Posted by: sionoiri | May 10, 2014 02:50 PM
実は、軽油 2 号 (艦船用) の硫黄分比率は民生用の軽油と同等の低さで、むしろ NATO 標準燃料の F-76 の方が硫黄分が多いのでした。仕様書の上では、ですけれど。
実は近いうちに、別件で「ほき」に関する仕事をしたものが出てくる予定だったりします。
Posted by: 井上@Kojii.net | May 10, 2014 03:39 PM
http://www.shorelinemedia.net/ludington_daily_news/business/article_43734e9a-d2e4-11e3-a0ee-001a4bcf887a.html
http://shipandbunker.com/news/am/902938-coal-powered-us-ferry-gets-upgrade-to-reduce-pollution
手段と目的の履き違え
日本ならSLの動態保存の様な物かもしれないけど、お払い箱。
石炭焚きレシブロ蒸気の五大湖連絡船。
Posted by: sionoiri | May 10, 2014 09:06 PM
なんのなんの、1980 年頃にアメリカで「蒸気機関車を新設計・新製しよう」という企画が持ち上がったのに比べれば…
正直な話、石炭を使うものをおニューで作るなら、火力発電所がいちばんじゃないかという気がします。
Posted by: 井上@Kojii.net | May 11, 2014 12:45 PM
アメリカ人ってほら、文明が潰えた後の世界を小説やドラマや映画にするのが大好きでしょう。
そんなロスト・シビラゼーションな世界で、いつも一筋の光明として登場するのが蒸気機関車!w。
まじめな話、核シェルターにはダイナモ発電機が必須なのと同様、EMP攻撃の脅威も高まっている昨今、この程度の技術なら、最小のメンテと訓練で残せる、という技術を何処かに残して置くべきだと思いますね。
そういう意味では、石炭火力発電なんかも、国内で一箇所くらいは稼働させておくべきでしょう。石炭なら国内で手に入るんだから。
Posted by: えいじ | May 12, 2014 02:24 AM
稼動していますよー。中部電力の碧南火力発電所が。実は、私の仕事と、この発電所に関する話がゴニョゴニョゴニョ…
あと、石炭というと津軽鉄道名物のダルマストーブがありますが、さすがにこれを広く復活利用させるのは難しいかも。そもそも、そこら辺で気軽に石炭を入手するというわけにもいかないですし。
Posted by: 井上@Kojii.net | May 12, 2014 08:07 AM
石炭火力発電所は、まだまだたくさん残ってますよ、まあ現役の所は、効率とか環境対策が逝っちゃってて、何かあっても使い続けられるかというと疑問がありますが。
Posted by: いーの | May 12, 2014 10:53 AM
厳密に言うと、「国内炭」の「石炭火力発電所」は、
北電の奈井江・砂川発電所の両発電所のみのようですな。
他地域は国内採炭が消滅しましたからねぇ(苦笑)
Posted by: 七師三等兵 | May 12, 2014 08:42 PM
>奈井江
http://plaza.rakuten.co.jp/baneisupporter/diary/201107310000/
http://plaza.rakuten.co.jp/baneisupporter/diary/201108060000/
でっかいどう
石炭云々より、レシプロOTL
Posted by: sionoiri | May 12, 2014 09:04 PM
>高カロリーの石炭を焚くことができない
そんなことがあるんだ…
Posted by: 井上@Kojii.net | May 12, 2014 09:06 PM
http://hamarepo.com/story.php?story_id=322
http://www.eic.or.jp/library/gomi/gomi_pla_s.html
プラゴミが足らないと、熱量が足らないので生ごみが生煮えになる。
プラゴミが多すぎると、炉が溶融する。
http://www.asa.hokkyodai.ac.jp/research/staff/kado/04ch2.pdf
熱量を加減するためのRDFは保存が大変
http://www.sozogaku.com/fkd/cf/CC0300010.html
前門の虎、後門の狼
Posted by: sionoiri | May 12, 2014 09:29 PM
ええと、つまり「低カロリー石炭に合わせて造られた炉で高カロリー石炭を燃やすと、温度が上がりすぎて炉を壊してしまう」ということですね ?
Posted by: 井上@Kojii.net | May 12, 2014 10:51 PM
http://criepi.denken.or.jp/research/review/No46/chap-1.pdf
壊さないには石炭をくべる量を減らすとか工夫がいるのでしょうね。
石炭の投入重量では無くて、投入熱量が大事でしょうから。
熱量だけでは無いと思います。純炭素と揮発分の多い石炭では炎の性状も違うでしょうから、より詳しく分れるのでしょうね。
環境対策の硫黄や灰など他の要素も有るでしょうから、「石炭」というだけでは無くてブレンドするらしいですし、さらには「間伐材」「下水処理場の残渣」いろいろな物を受け入れるに適切な「カクテル」を用意する必要が有るでしょう。
遡れば、日露戦争のカージフ炭から練炭を作る燃料廠の設置など、帝国海軍も、また鉄道省も規格には努力を払ってきたのでしょうが、低品位でなければ大丈夫という訳でもないでしょう。
「軽油2号」とかと同じ様にスペックはあるでしょう。
「規格」「規格外」はプラントにより違うでしょうが。
Posted by: sionoiri | May 13, 2014 08:35 AM
サルファと言うそうですが、硫黄分等の酸になる混ぜ物は、いろいろありますよ。
確か、通産のエコシップ計画で、C重油でガスタービンが回せないか→硫酸コーティングがないとあっという間にボロボロ→セラミック部品→コスト上昇で内航船とかには使えませんという話があったと思います。
いまさらですが、燃料の性状は重要なのでした。
Posted by: いーの | May 13, 2014 10:19 AM
ううむ、「燃やしもの」って難しいですよねえ…
そういえば、海自の蒸気タービン推進護衛艦の中には重油から軽油に燃料を変更したケースがあるはずですが、単に燃料を変えるだけではなくてバーナーなどにも手を入れていたはずで、やはりいろいろあったのだろうなと思われます。
Posted by: 井上@Kojii.net | May 13, 2014 01:54 PM
>護衛艦の燃料変更
バーナーは、燃料と空気との混合に影響があるので、交換は必須です。
既設の水管ボイラなので、後は燃料系統の動きものと制御系の交換くらいで済ませているでしょうけど。
発熱量や比重が変わるので、航続距離や復元性能にも影響しているはずです。
ガスタービンだと点火シーケンスの変更も必要になっていますが、旧DDHのボイラあたりだと人がやるので問題ないのかな?(映画「バトルシップ」でアイオワ級のボイラー点火のシーンが出てきますが)
Posted by: いーの | May 14, 2014 10:52 AM
そういえば、ボイラーのバーナーチップってどんな形をしているんだろう… と思ったところで、よく知らなかったことに気付きました。そこでちょいと検索してみたら、こんなのが出てきました。
http://www.ekouhou.net/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%83%81%E3%83%83%E3%83%97%E6%A7%8B%E9%80%A0/disp-A,2010-133664.html
Posted by: 井上@Kojii.net | May 15, 2014 09:36 AM