醒めた視線
昨日のツイート。
物書きやってると、現場に取材に行って初めて分かったこと・初めて知ったことっていろいろ出てくる。ただ、だからといって常に現場に行くのが正義とは限らなくて、現場に行くことで眼が曇ることもあり得る。そのどちらなのかの見極めが大事ってことなんじゃないかなぁ
— 井上孝司 (@kojiinet) 2015, 2月 8
特に最近、鉄道系の現場取材が多いのだけれど、実際に現場を見て、現場の方にお話を伺うと、「そうだったのか !」となる話がいろいろ。それがこの仕事をしていてもっとも面白いところで、それをいかにして読み手に伝えていくかが重要な課題。
なんだけれど、取材対象に対してドップリと感情移入するのではなくて、醒めた目線というか、客観的な視点というか、そういうのも忘れてはいけないんじゃないかと。自分じゃなくて他の人の仕事で、ときどき「現場を見ているはずなのに、なんでこんな内容の記事になっちゃうの」という類の事例が発生するのは、たぶん、それの欠如が原因。
もちろん、新聞記者あたりによくありそうな「なんとかしてアラを見つけてぶっ叩いてやろう」というマインド セットばかりでもいけないけれど、反対に過剰な感情移入や思い入れ、さらにエスカレートして偏愛の領域に達してしまうと、それもまたどうかと。
だから「自分は現場を見ている・知っている」というだけで自慢されても、それは違うと思う次第。要は「叩く」とか「持ち上げる」とかいう先入観を持たずに接する必要があるんじゃないの、ということなのかも。
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