2018 年 4 月のお仕事・その 1
今月のトップバッターは「軍事研究」。「ヘリの話は引きが弱い」といわれていたのに、書いてしまいました「イギリス海・空軍のマーリン」。
アップグレード改修があったり、他国から中古機を戦列に加えたり、そのせいで仕様統一のための改修が必要になったり、ビックリドッキリメカを使った (失礼) 早期警戒型の提案が出たりと、いろいろ話題の多い機体です。
いつものことですが、黄色いページの回想録は楽しみのひとつ。今月は、大戦中のドイツの航空機生産に関する記事も面白かったです。
Comments
マーリンの型式名を統一しなかったのは、整備上で無視できない仕様の不一致が残ったせいなのかなあ。
しかし、折り畳み機構を後から持たせるって、日本だと新規に作った方が早いという判断になってもおかしくない気がします。
ドイツの航空機生産は、ざっと読んだ後に、書かれている事が正しいのか、ちょっと考えています。比較対象がきちんと挙げられてなくて印象論でしかないのもあるように思うし。
アメリカだって、細かい仕様変更はしていますからね。モデラーの方が考証する時に首をひねってますよ。
Posted by: いーの | Apr 12, 2018 11:03 AM
>マーリン
たぶん、かけられる費用や手間と、どこまで統一するかという便益を天秤にかけた結果なのでしょうね。完全に統一できなくても、運用上の差異がなくなればよいと。
>ドイツの航空機生産
ブロック単位で仕様を変えていくか、五月雨式に次々に仕様変更が割って入るか、の違いなのかなと思ったのですが、実際にどのタイミングでどんな変更がかかったのかが分からないと、断定はしづらいですね。
ただ、戦時になっても非効率的な部分があった、という話は別の本でも指摘されていますし、それは否定しがたいように思えます。
Posted by: 井上孝司 | Apr 13, 2018 11:55 PM
さっき、F-15Jの仕様の変更の話を読んでいて、いわゆるPre-MSIPとMSIPだけじゃない違いが近代化改修機も含めると、多数あるんだけど、マニュアルはどうしているんだろうと、ふと、気になってしまいました。
操縦マニュアルのダッシュ1くらいなら差はないだろうけど。
(昔、JとDJで微妙に違うとか、Pの人に聞いたことはあるけど、さすがにJでは違わないはず……デジタルエンジンコントロール搭載機とそうでない機では制限が違うんだっけ?)
そう考えると、MSIP前後ってのはともかくとして、空自って仕様統一の意識が低いのか。掩体もそうだけど、大事な所をほったらかしのイメージが。
Posted by: いーの | Apr 17, 2018 06:29 PM
異なる仕様ごとに別々のマニュアルを起こしていたら「たまったもんじゃない」から、基本版のマニュアルがあって、異なる仕様ごとの「差分」というか「補遺」を併用しているのかなあ、と推測してみました。
そいや先日、「機種がいっぱいあっても、ちゃんと整備できるんじゃないの」ってツイートしてる人がいたけれど。でも、整備だけじゃなくてマニュアルや教育・訓練など、さまざまな分野に growth factor 的に影響してくるんだという視点が欠けてるんじゃないかなあと思ったのでした。
Posted by: 井上孝司 | Apr 19, 2018 04:41 PM