最近読んだ本 : ドリーム・マシーン
すでにあちこちで書評が出回っていますが、ひとことでいうと、V-22 オスプレイの歴史について書かれた本です。単に V-22 だけ取り上げるのではなくて、その前段に当たる技術実証機や、そこで関わってきた人々の話が盛りだくさん。
いうまでもなく、この機体は開発過程で何回か事故を起こしているわけですが、その事故の経緯や原因についても、ちゃんと説明されています。それだけでもこの本を読む価値はあると思いました。
V-22 は日本のみならずアメリカでも賛否両論・喧々囂々のところがある機体。この本の中には、アメリカで政府の意思決定権者に対して「いかに V-22 がダメな機体か」を延々と論じてメール攻撃を仕掛ける人が出てきます。
でも、これって「○○反対運動」に取り組んだ人がしばしば陥る、そしていちばんやっちゃいけないことの見本じゃないでしょうか。国が変わっても人間のやることって似てますね。
翻訳は自衛隊 OB の方が担当されていますが、そのせいか、ところどころに「自衛隊っぽい」言い回しが出てきます。ここでそれのネタばらしをするのは… まあ、止めておきましょうか。読んでみてのお楽しみということで。某書と違って、訳語は正確です。
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