そのまたその後の EOS R5 (2)
一応「IOC 達成」と書いた手前、実戦投入したいわけですが、今月末に某所で取材の予定がひとつあるので、そこに EOS R5 を持ち込んでみようかと。いやまぁ、EOS 5D Mark IV でもいいんですけれど。ただ、ファインダーで露出まで確認できるミラーレス機は、ミスを減らす効果があると思いますし。
で、前回に書ききれなかった、細々した話を少々。
AF の「頼りになる度合い」
基本的には「文句なし」。列車の走行写真では、追尾 AF もラージゾーン AF も、あとスポット 1 点 AF での置きピンも、すべて試しましたけれど、どの方法でも問題なくいけます。
ただし、アウトカーブ構図だと前後方向の動きに加えて左右方向の動きが入ってきますが、そのときには追尾 AF が少し怪しくなる場面も。そんなときは最初から最後まで追尾 AF で追うのではなくて、ラージゾーン AF で土壇場だけ捉える方が確実みたい。
心配していたのは、前部標識灯で追尾 AF が迷わされる可能性ですけれど、これまでのところ、そういう事態は起きていません。
注意が必要なのは戦闘機で、追尾 AF だとちゃんと追尾しているように見えても、撮ったやつを見るとイマイチ。それに、翼端に引っ張られて前ピンになる傾向もあるみたい。そこでラージゾーン AF に設定して、機体の進行方向に合わせてゾーンの位置を左右に動かして合わせるようにしたら、一気に出来が良くなった感が。
連写と高速表示
飛んでいる戦闘機を追いながら連写する場合、パラパラ紙芝居になると追いづらいことこの上ありません。ですが、R5 は EF レンズでも条件次第で高速表示が使えるのは想定外の嬉しい誤算。やみくもに連写速度を上げるよりも、ホドホドにしておいて高速表示を有効にする方が、被写体を確実に追えて歩留まりが上がるように思えます。
EF 400mm F5.6L USM でも EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM でも、連写速度を [H+] じゃなくて [H] にとどめれば、高速表示ができます。そしてボディ内手振れ補正のおかげで、EF 400mm F5.6L USM でも手振れ補正が効くし (つまりヘリやプロペラ機を撮りやすい)。
ただまあ、条件付きなのはやはり嬉しくないので、RF100-500mm F4.5-7.1L IS II USM は導入したいですが。アクロの対進課目なんかは [H+] が欲しいですから。
細々したカスタマイズ
- 撮影画像の確認 : 連写の妨げになるのでオフ
- 検出する被写体 : ポトレも動物も撮らないので、優先なし
使っていて気になったところ
アイカップの縁に細い溝があるので、そこに埃が溜まりやすいのが、ちょっと気になるところではあります。
Comments
>ファインダーで露出まで確認できる
ちょっと魅力かも。風景やポートレートなら撮影しつつ確認すれば済むけれど、スポーツ写真ではそうもいかないから。
>パラパラ紙芝居になると追いづらい
ここいらへんは、将来的には、代が進めばCPUの性能向上で、処理速度がわりと早くに追いつけるという問題なんだろうか。あるいはソフトウェアの更新とかで。
Posted by: えいじ | Jan 24, 2021 12:33 PM
処理速度だけでなく、表示の仕方にもよるんじゃないかという気がします。実は現状、省エネ重視で EVF のリフレッシュレート (fps) の数字は上げていないんですけど、それでも使えてますし。ライブビューを出しっぱなしにするか、いちいち撮影結果を割り込ませてパラパラ紙芝居にするか、はたまた… という話ですね。
被写体を追いながら連写する観点からすると、以前からオリパナの EVF は見やすい部類でしたが、R5 の高速表示も見やすい部類かと思います。
Posted by: 井上孝司 | Jan 24, 2021 03:31 PM
>ソニー、秒間30コマ連写・約5,010万画素のフラッグシップ機「α1」。税込90万円
ど、どう? これ(゚ ゚)。価格差を考えれば当然のスペックだろうという気もするけれど、ボディがここまで来ると、レンズもそれなりにお金を掛けるしかなくなりますわなorz。
Posted by: えいじ | Jan 27, 2021 11:41 AM
30fps なんて、もはや動画ですよねえ。もっとも、全部のレンズで 30fps 出るわけじゃないみたいですが。
なんにしても、うちではまず R5 の能力を引き出すのが先決なので、α1 は見なかったことにしますw
Posted by: 井上孝司 | Jan 27, 2021 11:53 AM