スキー中級者育成講座

Jan 10, 2008

目線と吸収動作

昨年の 4 月に GALA 湯沢に行ったとき、いちめんコブだらけの「グルノーブル」で上から下まで完走して、 バンザイしちゃいました。ただし、その後で「調子良さそうだから」といってビデオ撮影をやったら、 撮影者の目の前ですっころんでしまったのですけれど (凹)

先週末に安比に行ったとき、今シーズンとしては初めてまともにコブを滑りましたが、 思ったより早く感覚を取り戻すことができて良かったです。ただし、ときどき脚がばらけたり、 スピードコントロールが怪しくなったりするのは大問題 (をひ)。
そのときに初めて「分かった」と思ったのが、目線と吸収動作。

昨シーズンに撮影したビデオを見ると、ひとコブごとにローテーションしちゃってるんですが、 これは目の前のコブに目線が行っちゃってるのが一因。先日に安比で滑ったときには初めて、2-3 コブ先に目線をやる余裕ができました。 もっとも、これでローテーションが直ってきているかどうかは、ビデオや写真を撮ってみないと分かりません。

初心者の頃は整地でもそうですよね。ついつい足元を見てしまいますが、慣れてくると遠くを見られるようになります。 足元の状況は足裏感覚で知る… のかな ? (←ちょっと自信がない)

あと、コブには必須の吸収動作。慣れないうちはおっかなびっくりでコブに入るもんだから、どうしても上体が山側に引けて、 かつ脚が伸びきって、へっぴり腰になってしまいます。すると、コブに乗り上げたときに跳ね上げられて、吸収も何もあったもんじゃありません。 結果として、"発射" する原因になります。

先日の安比では、スタート時に意識的にポジションを低めに取るようにしました。ただしこのとき、 上体が前のめりになるのは良くないので、腰から上は立て気味にしないといけませんけれど。ともあれ、 脚の三関節がしっかり曲がった状態でスタートするので、凹で伸ばして凸で吸収、という動きがやりやすくなったように思えます。

本当は、これを練習するには整地でピッチが超細かいウェーブがあるといいんですけれど、 そんなひねくれたアイテムはどこにもありません。でも、普通のウェーブでも、跳ね上げられないように意識して、 腰の高さを一定に保って脚の曲げ伸ばしで乗り切る練習をするのは、決して無駄じゃないと思います。

あと、狭いスタンスで両足をくっつけて滑る練習も必要ですね。私はまだ、コブに入るとこの点が怪しいです。

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Apr 10, 2007

コブ斜面に向いた板

下手なのを、マテリアルのせいにしちゃいけないんですけど (笑)

とはいえ、特にコブ斜面では板の向き・不向きがあるように感じます。私が経験した範囲のことをまとめると、こんなです。

  • 164cm の AMC600 より 155cm の DEMO 9 3V の方が、溝の中で回しやすい
  • ただし、DEMO 9 3V はトップやテールの張り出しが強すぎてひっかかることがある
  • また、サイドカーブがきつすぎて、コブの腹を削りにくいことも
  • 借り物の Verse 10 Pilot (150cm) が、いちばん扱いやすかった

上手い人やモーグル選手みたいに、縦方向にどんどん突っ込んでいけるのであれば、よくいわれるように長めで柔らかめの板がイイと思うのです。板が短いとコブに刺さっちゃいますから。
でも、私みたいなコブ初心者だと話が違っていて、164cm の AMC600 だと溝の中にはまりこんで身動きが取れなくなることがよくあります。となると、上手い人とは条件が違うのかなと思いました。つまり、こういうこと。

  • 長さはやや短め。150cm 台の方が動かしやすくてよい
  • 柔らかめ、かつサイドカーブも緩いやつ
  • 重くない方が扱いやすくて良さそう
  • トップやテールがあまり張り出していない、角張っていない

特に私の場合、体重が軽いので、張りのある板だと反発に負けて吹っ飛んでしまいます。だから、柔らかめの板が欲しくなります。

なんのこたあない、初心者、初級者の頃に使っていた板がいちばんいい、というオチでした (苦笑)。

だから、初心者・初級者の頃に使っていた板が上記の条件に当てはまるようなら、とりあえず手元に残しておいて、コブに入るようになったら復活させるといいかもしれません。

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Mar 25, 2007

安比高原凸凹ガイド

安比高原に行ってきました。

「直線番長で、どこのコースも同じに見える」なんてことをいわれますが、なにせ規模が大きいので、案外といろいろなバリエーションを楽しめます。もちろん、コブ斜面もあちこちにあります。

◎オオタカコース 第 4 区間
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なぜか、私が行ったときには、優しい感じで滑りやすいコブができていることが多い場所。昨日も、基本に忠実に「腹を削りながらズルズルドシン」をやるには、とてもいいコンディションでした。でも、これは私が行くタイミングが降雪とかち合いやすくて、コブが育ちすぎていないせいかもしれません。
距離が長すぎないし、第 4 リフトで効率よく回せるので、コブの練習にはいい場所です。下半分の整地区間で、基礎トレーニングをやれますし。

◎第 2 ザイラー A コース
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脚自慢が集まるコース。出だしの斜度が急なのと、なにしろ距離が長いのとで、私みたいなヘタッピのコブ初心者には向かないところです。でも、もっと上手くなったら制圧しに行きたいところです。ザイラークワッドで効率よく回せます。

◎セカンド第 1 コース
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ビスタクワッドの降り場よりちょっと下から第 2 ザイラー B コースが分岐するところの手前まで、コース左手にラインが 1 本できるのは毎年の恒例です。ピッチが狭い溝コブになるので、ちょいと手強いです。下半分なら斜度が緩いので、バンクを滑る練習をするのに向いていると思います。
ただし、1 本滑る度にビスタクワッドかザイラークワッドの乗り場まで降りないといけないので、ここだけ回すことを考えると、効率はイマイチ。

◎オオタカコース 第 3 区間
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第 3 リフトの降り場より少し、リフト沿いにモーグルバーンが 2 レーンできます。私みたいなコブ初心者が行くところじゃありません (凹)

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Feb 01, 2007

備忘録・写真編

昨日滑った、「ジョアンナ」のコブ斜面をスタート点から見下ろした写真。
実は、写真に映っている範囲の先で落ち込んでコブのえぐれ方が激しくなるので、マジで怖かった…

Bump1
まずコブの向こう側の腹で横滑りさせてスピードを制御 (1)、
次にコブを吸収しながら乗り上げて (2)、
コブの頂上で先落とししながら切り替えつつ、次のコブの腹に板を沿わせて (3)、
また同じ操作を繰り返す (4)
この間ずっと、上体をフォールラインに向け続けて、逆ひねりの態勢を維持するように注意。

Bump2
コブの溝に入り込まないようにして、バンクの部分に沿って深回りさせる。
バンクの向きが変わるところで、それに合わせて板の向きを変える際に、回れなくなってコースアウトする失敗が多発。少し手前から回し始めないとダメ ?

(写真はいずれも、クリックすると拡大)

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Jan 31, 2007

凸凹凸凹凸凹…

「びゅう」の「スクール GALA」を利用して、GALA 湯沢で「コブレッスン」を、午前・午後とフルタイムで受講してきました。毎日開講しているのは、実にありがたい話です。平日でもそれなりに受講者がいるので、納得。

最初はお約束で 1-2 コブ目で "発射" してしまいましたけれど、いろいろ足掻いていたら、だんだんと感触が掴めてきました。完走こそならなかったものの、途中まで連続ターンできるようになったのだから、初回の成果としては満足してます。しばらく、あまり厳しくないコブ斜面を見つけてガンガン滑りこんでおこうと思ってます。

そんなわけで、GALA 湯沢のコブレッスン、コブ斜面に挑戦してみたいという人にはお勧めです。基本からしっかり教えてくれますし、この運動音痴の私を、まがりなりにも連続ターンできるところまで引っ張り上げたのですから。

以下、レッスン中に出てきた整地用練習メニューと、「コブの腹を削ってズルズルドスン」する際の個人的備忘録。バンク滑りになるとコブ初心者には荷が重かったので、これはとりあえず後回し。

整地用メニュー :

  • プルークボーゲン。ただし荷重した足と反対側の肩を前に出して、上体をフォールラインに向け続ける
  • ダブルストックを突きながらテールジャンプ
  • ダブルストックを突きながら小回り。板を身体の下から外さないように注意
  • 横滑り → ダブルストックで前方に乗り込みながら切り替え → 反対側に横滑り

備忘録 :
  1. とにかく上体をフォールラインに向け続けるように意識する (←とても重要)
  2. 削るのは、コブの向こう側の腹。雪面コンタクトを維持し続けるように注意
  3. 溝の底に着くか着かないかというところで、上体を斜面の下に落下させる。その際にコブに乗り上げる形になるので、吸収しながら板をクルンと回して切り替える
  4. 乗り上げて切り替える際に、コブの頂上より向こう側にダブルストックを突いて、上体を安定させるとともに後傾を防ぐ
  5. 脚が伸びきってしまうと身動きが取れなくなってアウトなので、とにかく股関節・膝・足首を適度に曲げたポジションを維持すること、かつ上体のかぶり過ぎに注意

※この辺のメモ書きは、後で思い出した追加ネタがあったら書き換えるかも。

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Dec 20, 2006

シーズン初めの基礎練習

今日は、岩手県の夏油高原で滑ってきました。
061220f
先週の GALA 湯沢では、張り切りすぎたせいで筋肉痛を起こしてしまったのですが (屍)、反省して、今日は地道に基礎練習。緩斜面主体の A-1 コースをメインにして、

  • 横滑りを左右順番に切り返し
  • 斜度がめいっぱい緩いところで、谷足だけで斜滑降
  • 直滑降して急停止、を左右交互に
  • スキッディング主体で滑りながら、足裏感覚や切り替えのタイミング、ポジションを確認
てな具合です。

まだシーズン初めで調子が出ていないとか、もともと下手だとかいう理由で、非圧雪のところに迷い込んだり急斜面に突撃したりすると滑りがグダグダになりますが、これはおいおい修正していくということで…

なんにしても、今日の夏油高原は全面滑走可。それだけでも有り難かったです。

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Apr 23, 2006

まずはぷちコブで

新カテゴリーを作りました。「コブ斜面に挑戦」。
1 級受検の必修科目ですが、それはそれとして、「どこでも滑れるようになりたい」という欲求をクリアするには、コブでも新雪でも突撃してみないといけません。


GALA 湯沢に行ったら、「ジジ」の上の方がぷちコブ状態になっていました。雪が柔らかいので、たくさんの人が小回りすると滑った跡がえぐれて、コブが育つのですね。いきなりまともなコブ斜面に突撃するのは自爆コース一直線なのでアレですが、これぐらいなら練習にちょうどいいです。

DVD「ゲッカン渡辺一樹 Vol.2 コブ攻略編」や、右にリンクしてある本なんかに書いてありますが、もっとも基本的な攻略法はスキッドライン、つまりコブの腹でずらしながら降りる方法です。具体的には、こんな感じです。

1. 滑るラインを決める
2. 目指すコブの腹に乗り上げながら、脚を曲げて凸を吸収
3. 乗り上げたら板をひねりずらして、コブの腹を削りながら降りる
  (このとき、伸ばし荷重を使う)
4. 次のコブに乗り上げて、以下同文

コブの真上ではなく腹に乗り上げるのと、コブの上にストックを突いて、バランスを取りながら乗り上げるのがポイントみたいです。うっかりして、大きめの凸の真上に乗り上げてしまったら、脚がばらけて焦りました。

そうそう、コブ斜面ではクローズスタンスが必須だそうです。あと、上体がかぶってると、コブに乗り上げながら脚を曲げて吸収したときにつんのめるので、フォールラインを向いたままで上体を立て気味にしないといけないそうです。だから、先に整地でベンディング切り替えのショートターンを練習しておくとイイと思います。
って、みんな渡辺一樹デモの受け売りです (爆)。

言葉では分かってても、実際にやってみると難しいなー。

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Feb 22, 2006

これはよいミドルターンですね

何を思ったか、SAJ のバッジテストには「パラレルターン中回り」という種目があります。「大回りと小回りの中間だから中回り」?
といっても、具体的なターンサイズの数字が決まってる訳ではないので、「コース幅をめいっぱい使って大回り、フォールラインに正対して真っ直ぐに降りると小回り、その中間が中回り」て感じでしょうか。

大回りは意外とボロが出やすい種目かも知れません。動きがゆったりする分だけ、ごまかしがきかないからです。一方の小回りも、忙しい上に急斜面で多用するので、これまた難しかったり。そのせいか (?)、個人的にいちばんうまく滑れると思っているのが中回りです。それも、中斜面でトップからぐいぐい切り込んでいくようなやつ。

中回りの場合、フォールラインを過ぎてターンを抜け出すところで、すぐに次のターンの先行動作に入ります。だから、板の向きと正対することを意識しすぎてしまうと、次のターンに入るのが遅れやすいかも知れません。

前に本館の方で晒した動画では、上の方で少しだけ中回りをやり、その後は大回りに移行しています。ターン運動の内容そのものは大回りと似てて、でも動きが速いという感じ ? やってみると、そこそこスピーディです。そこでエッジを立てて切っていくと、すんごく痛快です。

# でも、不慣れなうちは斜度が緩いところでやってね

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これは酷いショートターンですね

GALA 湯沢で、ショートターンをしごかれて (?) きました。

テールの押し出し操作で足場を作り、ズレによってスピードを制御する… これが、今までさんざん練習していたショートターン。
今回出てきたのは、ひねり操作を取り入れたショートターン。つまり、ブーツを中心にして「トップは内側、テールは外側」という動きをするものです。まあ、板がズレることに変わりないのですが、より「回し込む」という要素が強くなります。

# というかこれって、1 級の整地・小回りに求められる要素
# のような希ガス。いくらなんでも 2 級でここまで要求しない
# と思うけど…

どうも私の場合、今までの癖が出てテールだけを押し出してしまったり、板を横に向けすぎて次のターンにスムーズに入っていかなかったり (結果としてリズムが崩れる)、エッジを立てすぎてひねり操作がスムーズに行かなかったり、といった傾向があるようです。それを再確認できただけでも、レッスンしてもらった価値はあると思ってますけれど。
ひねれなくなってしまうのは、斜度がきつくなると上半身が置いて行かれて、乗る位置が悪くなってるってことなのかも。練習練習。

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Feb 15, 2006

状況を楽しむ

なんだか、今年の冬はメチャクチャですね。バカみたいに雪が降り続くかと思えば、いきなり気温が上がって雪が緩んでしまったり、それだけならまだしも雨がザーザー降ってきたり。どんな極上の雪でも、いったん融けてしまえば「もはやこれまで」。その後に冷え込めばアイスバーン確定です。いったん壊れた結晶は、もう元に戻りません。

でもでもでも。
雪質が極上のときでないと、ちゃんと滑れない… というのも、ちと悲しい話。コンディションが悪いときでもメゲずにコースに出て、チャレンジしてみるのも上達の秘訣じゃないかと思うわけです。実際、ボテボテの重い雪では、サラサラのパウダースノーと同じ調子では滑れませんが、それでも状況適応能力を身につけることで、シーズンを長く楽しめるし、脚前もアップ、と二度美味しいわけです。

雪が重いとスピードが出にくく、かつ板を自分でこねくり回すのが難しくなるので、スムーズな滑りを身につけるのに効果的。かもしれません。だから、気後れしないでいろいろなコンディションにチャレンジしてみるようにお勧めします。吹雪だって、新雪を食うチャンスだと思えば楽しめます。リフトさえ動いてくれれば。

ただねえ。雨だけは勘弁して欲しいですね。だから私は、春スキーの時期になると、天気のいいときばかり狙って出動します。

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